Mar 21, 2025 news

関空の街、大阪・泉佐野フィルムフェスが初開催 『踊る』の本広克行監督、犬童監督、内田監督らヒットメーカー勢ぞろい

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「泉佐野フィルムフェス」が3月21日、大阪府泉佐野市のエブノ泉の森ホールで開幕し、オープニングイベントでは『踊る大捜査線』シリーズの本広克行監督、『のぼうの城』の犬童一心監督、『ミッドナイトスワン』の内田英治監督、『顔だけじゃ好きになりません』(公開中)の耶雲哉治監督らヒットメーカーが勢ぞろいした。

西の空の玄関、関西国際空港のある泉佐野市で初開催される同フェスは、「世界から一番近い街の」「作り手と観客が一番近い」「映像×エンタメフェスティバル!」がコンセプト。監督自らが制作秘話を語るコメンタリー上映、声優や活弁士によるライブパフォーマンスなどを行い、作り手の生の声に触れられるのが魅力だ。

オープニングのコメンタリー上映『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』などで参加する本広克行監督は、地元・香川で「さぬき映画祭」を立ち上げた経験もある。「今日は壇上にオジサンばかりが並んでいますが、回を重ねていくと、きれいな方々が全国から集まってくるというのがフェスティバルの流れです(笑)。だから、皆さんの力でどんどん人を呼んで、映画を愛してください」とエールを送った。

「Lemino ROBOT短編映画コンペ」(22〜23日)で、内田英治監督、耶雲哉治監督とともに審査を務める犬童一心監督は「今回は『10 本からいい作品を選んでくれ』と言われています。僕自身も、ぴあフィルムフェスティバルに応募して、そこで選ばれたことから、映画の世界に近づくことができた。その時の審査員は寺山修司さん、大林宣彦さん。その方への感謝の気持ちはいまだにあります。僕も丁寧に映画を見て、素晴らしい作品を選びたい」と意気込んだ。

内田監督は「泉佐野市には初めて来ましたが、空港に近い町で映画祭をやるのはすごく意義がある。映画祭は世界的にも、国内でも減っているので、うれしいことです。いい映画を選んでいきたい」。耶雲監督は「明日以降も、『シン・ゴジラ』や新作の『花まんま』が上映され、ゲストの方もいらっしゃるので、さらに盛り上がると思います」と期待を寄せた。

千代松大耕・泉佐野市長は「泉佐野市でも90年代に国際映画祭を開催していた時期があり、千葉真一さんたちが来場して市民が盛り上がったと聞いています。映画祭実行委員会のお力で再び映画祭を開催できることを大変喜んでおります」と挨拶した。

(左から)本広克行監督、赤ペン瀧川、千代松大耕市長、犬童一心監督、内田英治監督、 耶雲哉治監督

22日もゲストが自作を解説するコメンタリー上映を実施。『亜人』では本広監督とテレビ西日本の人気旅バラエティー「ゴリパラ見聞録」のディレクター、富永治明氏、『シン・ゴジラ』では樋口真嗣監督と俳優の松尾諭が登壇。また、鈴木亮平&有村架純共演の『花まんま』(ゲスト:前田哲監督、4月25日公開)も特別試写される。

23日には『声優グランプリpresentsスペシャルトークショー』(ゲスト:天野聡美、涼本あきほ、阪口大助)、声優を目指す人向けのワークショップ「声優チャレンジ」、活弁士と声優が『血煙高田の馬場』など無声映画にリアルタイムでアテレコする『声優コラボ!活弁映画上映』(弁士:片岡一郎、ゲスト声優:大西綺華、野島健児)など多彩なイベントが予定されている。

「泉佐野フィルムフェス」は、本日3月21日(金)から23日(日)まで開催中。

取材・文 ・撮影 / 平辻哲也

イベント情報
「泉佐野フィルムフェス」

監督自ら制作秘話を語りながらのコメンタリー上映、声優や活弁士によるライブパフォーマンスなど、ここでしか味わえないエンタメ体験が盛りだくさんの、作り手と観客の“距離が一番近い”エンタメフェス。

【開催概要】
開催日:2025年3月21日(金)~23日(日)
会場:エブノ泉の森ホール(大ホール・マルチスペース)

主催:泉佐野フィルムフェス実行委員会

公式サイト izumisano-film