鈴木亮平と有村架純が初共演を果たし兄妹役を演じる、映画『花まんま』。この度、メガホンをとった前田哲監督の本作への思い入れとこだわりが独占公開された。
2005年、第133回直木賞を受賞した短編集「花まんま」(文春文庫)は、記憶の濃淡を丁寧に語り分けながら、人間の哀しさや温かさを繊細に織り込む巧みな筆致で評価される作家・朱川湊人の代表作。
大阪の下町で暮らす2人きりの兄妹。兄・俊樹(鈴木亮平)は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、兄として妹のフミ子(有村架純)を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄としてはやっと肩の荷が下りるはずだったが、遠い昔に2人で封印したはずの、フミ子の“秘密”が今になって蘇り‥‥。

温かな眼差しと確かな演出力で、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『そして、バトンは渡された』など、笑いと涙、感動が詰まった作品を発表してきた前田哲監督。監督自身が長年にわたって望んだ映画化が、17年越しについに実現した。第133回直木賞を受賞した朱川湊人による短編集「花まんま」と監督との出会いは2005年のこと。前田監督は「愛する者を突然失った悲しみと、その喪失感を埋めたいと願う思いが交錯する物語に心を打たれ、兄と妹のキャラクターが醸し出すユーモアにも惹かれた」「この作品は自分の“原点”となるような、出発点にある作品」とその魅力を語る。だが、17年前に一度映画化を試みたが当時は叶わなかったという。しかし、数年前に再び映像化権を手にすることができそうだ、と耳にして「やはりこの映画を撮りたい」と改めて決意を固めた。

思い入れのある本作の現場でも前田監督のポリシーは健在。撮影現場において俳優が最もリラックスして気持ちよく演じられる環境作りを最重要視しており、今回もその“こだわり”を徹底したという。そのこだわりとは「俳優さんが持っているものを100%出してもらいたい」という思いから、心理的にも自由な状況を作り出すこと。「普段通りで、芝居をしているか、していないかわからないぐらいの中でフワッと出してもらうこと」を理想としている前田監督は、俳優が無意識のうちに力が入ってしまうような状況を避け、“よーい、スタート”のかけ声をできるだけ控え、スタッフにも大きな声で「本番」と言わないよう指示していたという。

俳優が遠慮なく意見を言える雰囲気づくりを行い、また、リラックスすることでより良い演技を引き出し、今まで数々のヒット作品を生み出してきた前田監督。そんな監督が長年温めてきた想いが、鈴木亮平や有村架純をはじめとする豪華キャストとともにスクリーンでどのように開花するのか、期待が高まる。
映画『花まんま』は、2025年4月25日(金)より全国公開。

大阪の下町で暮らす2人きりの兄妹。兄・俊樹は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、兄として妹のフミ子を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄としてはやっと肩の荷が下りるはずだったのだが、遠い昔に2人で封印したはずの、フミ子の秘密が今になって蘇り‥‥。
監督:前田哲
原作:朱川湊人「花まんま」(文春文庫)
出演:鈴木亮平、有村架純、鈴鹿央士、ファーストサマーウイカ、安藤玉恵、オール阪神、オール巨人、板橋駿谷、田村塁希、小野美音、南琴奈、馬場園梓、六角精児、キムラ緑子、酒向 芳
配給:東映
©2025「花まんま」製作委員会
2025年4月25日(金) 全国公開
公式サイト hanamanma