Oct 12, 2022 news

『ニュー・シネマ・パラダイス』監督が映画音楽の巨匠の葛藤と栄光に迫る ドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した⾳楽家』

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2020年7月、世界は類稀なる存在を失った。エンニオ・モリコーネ、享年91歳。500作品以上の映画とTVの⾳楽を⼿掛け、アカデミー賞には6度ノミネートされ、『ヘイトフル・エイト』(15)で遂に受賞。全功績を称える名誉賞にも輝いた。

そんな伝説のマエストロに、弟⼦であり友でもあるジュゼッペ・トルナトーレ監督が密着、結果的に⽣前の姿を捉える最後の作品となってしまった⾳楽ドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した⾳楽家』が2023年1⽉13⽇(⾦)に日本公開決定。

この度、本予告映像&ポスタービジュアルが公開された。

「彼の⾳楽は⾰新的」「現代のベートーヴェンだ」‥‥タランティーノ、イーストウッドら名だたる監督や俳優たちがモリコーネへの惜しみない賛辞を述べるシーンから映像は始まる。ペンと五線譜のみで作曲する天才⾳楽家であり、世界中の映画⼈から認められ、映画⾳楽の巨匠として知られるモリコーネ。しかし、モリコーネ⾃⾝は「最初、映画⾳楽を作るのは屈辱だった」こと、「私の師は“映画⾳楽”をバカにしてた」と、映画⾳楽の芸術的価値が低かった当時の苦しい胸の内を正直に明かす。

その後続くのは、⼿がけたテーマ曲は⼤ヒット。モリコーネが世界的に脚光を浴びるきっかけになった「『荒野の⽤⼼棒』(64)のイメージ」として、レオーネ監督から⿊澤明監督『⽤⼼棒』を観せてもらった時のこと、「逃して悔やむのはこの作品だけ」と未だ残念がるキューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』(71)とのすれ違い、『アンタッチャブル』(87)で3度⽬のアカデミー賞にノミネーションされたにも関わらず、『ラストエンペラー』(87)の坂本⿓⼀らに敗れ、意気消沈する様⼦など、“天才”と呼ばれた彼の⼈間味溢れた姿が『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)をはじめ、彼が⾳で命を吹き込んだ傑作の名場⾯と最⾼の⾳響環境で再現された⽇本公演を含むワールドコンサートツアーの演奏の模様とともに映し出される。

「妻に⾔った“映画をやめる”と」「でもやめられない、映画⾳楽のリベンジだ」‥‥『アンタッチャブル』(87)のメインタイトルである“正義の⼒”、『ミッション』(86)より“ガブリエルのオーボエ”、『続・⼣陽のガンマン』(66)からは“ジ・エクスタシー・オブ・ゴールド”、そして『ウエスタン』(69)の“ウエスタン”や『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)のメインタイトル、“トトとアルフレッド”ら、本映像全編に渡って流れる珠⽟の映画⾳楽の数々も眩い、波乱万丈ながらも映画⾳楽への尽きせぬ愛を語る彼の⾔葉も印象的。

モリコーネ⾃らが⾃⾝の半⽣を回想し、かつては映画⾳楽の芸術的地位が低かったため、幾度もやめようとしたという衝撃の事実の告⽩、そして、いかにして誇りを⼿にしたか?数多の傑作の名場⾯とワールドコンサートツアーの演奏と共に紐解かれ、さらに、クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーンら70⼈以上の著名⼈のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされる本作。

モリコーネのメロディを聴くだけで、あの⽇、あの映画に胸を⾼鳴らせ涙した瞬間が蘇る。同じ時代を⽣きた私たちの⼈⽣を豊かに彩ってくれたマエストロに感謝を捧げる、愛と幸福に満ちた⾳楽ドキュメンタリー。

作品情報
ドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した⾳楽家』

モリコーネ⾃らが⾃⾝の半⽣を回想し、衝撃の事実の告⽩や、いかにして誇りを⼿にしたか?数多の傑作の名場⾯とワールドコンサートツアーの演奏と共に紐解かれ、さらに、クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーンら70⼈以上の著名⼈のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされる。

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ

出演:エンニオ・モリコーネ、クリント・イーストウッド、クエンティン・タランティーノほか

配給:ギャガ

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2023年1月13日(金) TOHO シネマズ シャンテ、Bunkamura ル•シネマほか全国公開

公式サイト gaga.ne.jp/ennio/