Apr 16, 2021 news

舞台『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』朝霧カフカ書き下ろし脚本による“もう一つの「DEAD APPLE」”の開幕レポート

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otocotoニュース

本日、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて舞台「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE」が開幕、18日(日)まで大阪公演を行ったのち、4月23日(金)から5月5日(水・祝)まで東京・日本青年館ホールにて上演する。

本作の原作は、2018年公開の映画「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE」。異能力者が次々に自らの異能を使い自殺するという不可解な「ヨコハマ連続自殺事件」を発端に、武装探偵社、ポートマフィアはそれぞれ、事件の犯人と目される男・澁澤龍彦を追い始め――。そして時を同じくして、澁澤と相見える太宰 治と魔人・フョードル。遡ること6年前に勃発した《龍頭抗争》での因縁を経て、骸砦に集う三超人の思惑が、ヨコハマを深い霧闇に覆う。

その他の舞台写真を本記事末尾にて掲載中

この深遠な物語を舞台化するにあたり、原作の朝霧カフカが自ら筆を執り、自身初となる舞台脚本の書き下ろしを行いました。原作映画の公開から3年が経つ今、舞台版では、公開当時にはまだ明かされていなかったエピソードや新たな側面をふんだんに盛り込みながら物語が展開。登場人物である「武装探偵社」の中島 敦・太宰 治・泉 鏡花、ヨコハマの裏社会に巣食う「ポートマフィア」の芥川龍之介・中原中也、地下組織の盗賊団「死の家の鼠」の頭目であるフョードル・D、そして今作の鍵を握る美しくもおぞましい異能力を持つ男・澁澤龍彦の7名に焦点が当たる。

その他の舞台写真を本記事末尾にて掲載中

演劇ならでは、の俳優の身体表現や映像・照明を駆使した多彩な演出で熱い支持を得てきた中屋敷法仁の演出で、朝霧カフカが紡ぎ出す珠玉の物語がより色濃く、さらに奥深く、役者の身体を通して彼らの生きざまが描き出された。

”もう一つの「DEAD APPLE」”、をぜひご期待頂きたい。

【オフィシャルレポート】舞台ならではの新たな視点が盛り込まれた今作の特徴

文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』物語について

物語はヨコハマ、街の雑踏から始まる。武装探偵社の会議をさぼった太宰 治を探して走りまわる中島 敦。敦はその後、一人の老婆があわや交通事故という場面に出くわすが、奇妙な長髪の男の出現で事故は回避。敦にはどこか見覚えのあるその男こそ、6年前に起こった龍頭抗争の首謀者・澁澤龍彦だった。時を同じくして武装探偵社では、「異能力者連続自殺事件」の調査に乗り出しており、澁澤はその容疑者として名前が浮上していた。そして、そんな二人を取り巻くように、ヨコハマが深い霧に覆われる。

その他の舞台写真を本記事末尾にて掲載中

一方、ポートマフィアでもこの事件を追い、芥川龍之介が指令を受けていた。発生した霧は、異能力者から異能を奪う力があるというのだ。芥川へ中原中也から下された指令は、澁澤の打倒でなく、澁澤をヨコハマに招き入れた罪人・太宰 治の殺害だった。浅からぬ想いが太宰にある芥川はその指令に驚愕するも、自らの異能を取り戻すべく、太宰らのいる”骸砦”へと向かう。

それぞれの目的を果たすため、探偵社、ポートマフィアが動き出す中、”骸砦”で澁澤と相見える太宰。そしてそこへ現れる魔人・フョードル。白い衣裳を纏った三人は舞台上でも特出して異彩を放つ。高い思考を持つ三人の腹を探り合うような会話のテンポが見ている観客を舞台へと引き込む。