Jun 28, 2022 news

驚異の90分間ワンショットに世界が絶賛! いかにして緊迫感溢れる作品づくりは成功したのか!? 映画『ボイリング・ポイント/沸騰』インタビュー特別映像公開

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本国イギリスでスマッシュヒットとなった映画『ボイリング・ポイント/ 沸騰』がヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかで7月15日(金)より全国公開となる。この度、ひとつのミスも許されない90分間の撮影舞台裏が明かされる特別映像が公開された。

ミスが許されないというのも本作は、ロンドンの高級レストランを舞台に、崖っぷちのオーナーシェフの波乱に満ちたスリリングな一夜を、全編90分ワンショットで捉えた作品だからだ。つまり正真正銘のノーCG、ノー編集。

この難しい撮影方法で、新鋭フィリップ・ バランティーニ監督が、人気レストランの表と裏を同時に味わえる、濃密な人間ドラマを作りあげた。

公開された特別映像は、困難な90分ワンカット撮影による制作の裏側に迫る内容だ。

共同脚本を担当したジェームズ・A・カミングスは「一般的な映 画は編集で物語を伝える。編集によって物語の緊張感を高めることができるが、本作ではそれはできない。だから脚本を書いているとき、物語のペースがつかみづらい。そこが課題だった。カメラの動きなど考慮すべき要素も多かった」とワンカット撮影だからこそ難しかった脚本づくりのポイントを語る。

また、撮影監督のマシュー・ルイスは「撮影前に補助機材を着用して歩き回った。機材が店のカウンターにぶつからないよう、前もって調整する必要があったんだ」と振り返る。

そして補助器具を使って 背中からカメラをぶら下げ、入念に撮影のシミュレーションをする当時の映像も登場すると、
「僕が役者を追うことで物語が展開していくから、ときには役者の立ち位置を移動させる必要も出てきた。そんな場合は脚本も直す。登場人物にそれなりの理由を与え、別の場所に移動させたわけだ。空間も狭く、特に厨房を通る際は、近くに火のついたガスコンロがあったりするから大ごと。カメラの動きが少しでもスムーズでなくなると、映画の緊迫感が弱まり観客がしらけてしまう」と、撮影する上での苦労と緊迫感を出すための工夫を話す。

そのほか、役者の即興演技で出たセリフを積極的に取り入れた脚本づくりを行い、スタッフ、出演者が一丸となった緻密な撮影。修正することが増えすぎてしまったとき、役者100名を集めて指示を出したなど、皆で話し合い作り上げたというエピソードが、当時の映像と一緒に語られている。

作品情報
映画『ボイリング・ポイント/沸騰』

一年で最も賑わうクリスマス前の金曜日、ロンドンの人気高級レストラン。その日、オーナーシェフのアンディは妻子と別居し疲れきっていた。運悪く衛生管理検査があり評価を下げられ、次々とトラブルに見舞われるアンディ。気を取り直して開店するが、予約過多でスタッフたちは一触即発状態。そんな中、アンディのライバルシェフが有名なグルメ評論家を連れてサプライズ来店する。さらに、脅迫まがいの取引を持ちかけてきて…。

製作・監督・脚本:フィリップ・バランティーニ

出演:スティーヴン・グレアム、ヴィネット・ロビンソン、レイ・パンサキ、ジェイソン・フレミング、タズ・スカイラー

配給:セテラ・インターナショナル

© MMXX Ascendant Films Limited

2022年7月15日 全国公開

公式サイト cetera.co.jp/boilingpoint