Feb 24, 2022 news

ケネス・ブラナーの自伝的作品 映画『ベルファスト』作品への想いなどを語る監督インタビュー映像が公開

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俳優・監督・演出家として映画や舞台の最前線で活躍し続けるケネス・ブラナーが、自身の幼少期を投影した自伝的作品であり、北アイルランド ベルファスト出身のブラナー自身が監督・製作・脚本を努め上げた、映画『ベルファスト』。第46回トロント国際映画祭にて、最高賞にあたる観客賞を受賞して以降「これぞオスカーにふさわしい作品!」(ROLLING STONE)、「オスカー賞レースを新たな高みへと引き上げる作品」(VARIETY)、「熱狂!この映画を決して忘れることはできない」(THE HOLLYWOOD REPORTER)と、各誌から絶賛の声が続出。

ブラナー監督のインタビュー映像が公開され、今この時代に、故郷であるベルファストを舞台に自伝的作品を作り上げた想いや、こだわりのキャスティング秘話、そして、自分自身を投影させた役柄を託した子役ジュード・ヒルへの絶大な信頼といった撮影エピソードを明かしている。

「ベルファストは物語に事欠かない街。特に1960年代の後半のベルファストは街の歴史上最も過酷な激動の日々だった」と語り始めるブラナー。「あの日々はずっと僕の頭にあって、僕らが故郷で過ごしたあの時代の物語をいつか脚本にしようと思っていた。」と長年、自身の幼少期の思い出を映画にしようと機会を探っていたそう。そんな中、コロナ渦というパンデミックが起こり、過激さは違えども、世界中の人が一瞬で世界が変わっていく様を目の当たりにしていると感じ、最初のロックダウンが始まった2020年頃に脚本を書き始めたのだとか。

ブラナー監督は今回、故郷と自身の幼少期の想いを込めた本作を手掛けるにあたり、アイルランド出身のキャスティングにこだわったそう。「あの国と縁が深いキャストだ」と明かしており、「ジェイミー・ドーナンはベルファストの出身でホーリーウッドという街に住んでいた。祖父役のキアラン・ハインズは僕の実家からたった1キロ半の場所に住んでいた。」と驚きの事実を語っている。

カトリーナ・バルフやジュディ・デンチにもアイルランドの血が流れており、「この映画では出演した俳優たちがとても前向きなエネルギーを加えてくれたと思う。彼らは“家族”だったね。」と役者陣へ絶大な信頼を寄せていた。特に、自身を投影させた少年バディを演じたジュード・ヒルに対しては「すばらしい仕事をしてくれた。僕らがジュードを見つけ出した瞬間、彼の才能はまさに開花した。」と絶賛。

9歳の少年バディの目線を通して描かれるモノクロの世界観と、抗うことのできない変化に戸惑い葛藤しながらも、決してうつ向くことなく、笑顔とユーモアを持って未来へと一歩踏み出す人々の力強さを描いた本作、ブラナー監督は「この作品を観て、頑張る彼らの姿に力をもらってほしい。」とも明かしている。

アカデミー賞前哨戦と言われる第27回放送映画批評界協会賞では最多11部門ノミネート、第79回ゴールデングローブ賞では脚本賞を受賞し、「オスカー確実!」の声が高まる中、先日行われた第94回アカデミー賞ノミネート発表では、作品賞、監督賞、助演女優賞、助演男優賞、脚本賞、主題歌賞、音響賞の7部門でノミネートを果たし、今オスカーに一番近い作品の一つとして注目を集めている本作。

同じくブラナーが監督を務める映画『ナイル殺人事件』は、2月11日~2月13日の全米ボックスオフィスランキングで興行収入1,289万1,123ドル(約15億円)で初登場1位に輝くなど、今最も注目すべき監督が描く自伝的作品として、その動向から目が離せない。

映画『ベルファスト』は3月25日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、渋谷シネクイントほか全国公開。

作品情報
映画『ベルファスト』

ベルファストで生まれ育ったバディは家族と友達に囲まれ、映画や音楽を楽しみ、充実した毎日を過ごす9歳の少年。笑顔にあふれ、たくさんの愛に包まれる日常は彼にとって完璧な世界だった。しかし、1969年8月15日、バディの穏やかな世界は突然の暴動により悪夢へと変わってしまう。プロテスタントの武装集団が、街のカトリック住民への攻撃を始めたのだ。住民すべてが顔なじみで、まるで一つの家族のようだったベルファストは、この日を境に分断されていく。

製作・監督・脚本:ケネス・ブラナー

出演:カトリーナ・バルフ、ジュディ・デンチ、ジェイミー・ドーナン、キアラン・ハインズ、ジュード・ヒル

配給:パルコ、ユニバーサル映画

© 2021 Focus Features, LLC.

2022年3月25日(金) TOHOシネマズシャンテ、渋谷シネクイントほかにて全国公開

公式サイト belfast-movie.com