Jan 18, 2023 news

【独占】広大な野原に撮影用の家を一から建築!撮影現場や家に対するこだわりとは 映画『イニシェリン島の精霊』

A A

2017年映画賞を総なめし、世界を震撼させた傑作『スリー・ビルボード』から5年。いまなお演劇界・映画界の最前線に立つ鬼才マーティン・マクドナーの全世界待望の最新作、映画『イニシェリン島の精霊』。

アイルランド西岸沖に浮かぶ架空の離島・イニシェリン島で暮らす心優しく気のいい男パードリック(コリン・ファレル)と音楽を愛する初老の男コルム(ブレンダン・グリーソン)、親友同士である2人が仲違いしていくさまを描く本作。パードリックとコルムは毎日午後2時に、島で唯一のパブで一緒に酒を飲み交わすのが日課。しかし、パードリックがいつものようにパブへ行く前にコルムの家へと向かうと、窓に背を向けて座るコルムの姿が。不審に思ったパードリックはコルムに対して何度か呼びかけをするが、無視をされ、だんまりを決め込まれるのであった。

この度解禁された本編映像は、広大なイニシェリン島の平原を背景に、パードリックが妹のシボーン(ケリー・コンドン)と2人で住んでいる家へ、思い詰めた様子でとぼとぼと帰宅する場面からはじまる。

洗濯物を干しながらいつもより早すぎる兄の帰宅に気が付いたシボーンは「もう帰ったの?」「パブには?」と驚きを隠せない模様。不思議がるシボーンからの問いかけにパードリックは「コルムが家から出ない」と不安気に返答。普段ではありえない状況にシボーンは思わずコルムとのケンカを疑うが、パードリックはそれに対し「してない‥‥してないはず‥‥したのか?」と煮え切らず物悲しげな様子。

全く心当たりのないパードリックはシボーンに「なぜでてこない?」と質問を投げかけると、シボーンは「兄さんを嫌いなのかも‥‥」と冗談半分で笑いながら答えるのであった。兄妹役のコリンとケリーの軽妙なやりとりの中にも、迫り来る想像を絶する嵐のような展開をすでに予感させる。

兄妹の会話のほかにもイニシェリン島の広大な風景や2人が住む家の外観も映しだされている本シーンだが、撮影現場や家には相当なこだわりがあり、制作班はパードリックとシボーンの家を、何もない野原に撮影用に一から新規に建てたという。撮影班は太陽の角度、海の様子、ドン・エンガス(映像の冒頭に映っている古代遺跡及び断崖絶壁)を調べ、建築用の図面を地面にひいていった。

この家をセットとして作ることで「海、海岸沿いの道、平原、島の画が窓越しに撮れた。」とマクドナー監督は回想する。なお、建築に使う大道具はフェリーに乗せて一点ずつ家に運び入れたという。

美術のマーク・ティルデスリーは「地元の大工さんたちに手伝ってもらい、パードリックとシボーンの家の壁の一部を、本物の岩で作ることができた。2人の家はコルムの家より簡素に作った。パードリックは大地の男で、親から譲り受けた農家に質素に暮らしているからね。」とキャラクターに合わせた家づくりであったことを振り返る。

【独占】広大な野原に撮影用の家を一から建築!撮影現場や家に対するこだわりとは 映画『イニシェリン島の精霊』

また、地元の石工たちは道にも石を敷き、1923年当時の風景を再現した。ケリーは「家に泊まり込んで、中にある物を触ったり、引き出しを開けたり、いろんなところに座ってみたりしながら、台詞の読み合わせをしたわ。時間はたっぷりあったので、その家に住んでいるかのように慣れ親しむことができた。」、コリンは「まともな暮らしに必要なものは揃っていた。画面にはもちろん映ってないが、ガスコンロもあった。1920年代には、ここの冬は非常に厳しかっただろうと想像ができた。それにしても、この小屋の立地条件はとても素晴らしかった。」とそれぞれ制作班に称賛の声を送っている。

登場人物たちだけでなく、美術セットも本作の完成度の高さに一役買っているのは確かである。

本作は第79回ヴェネチア国際映画祭においてヴォルピ杯 男優賞(コリン・ファレル)、脚本賞(マーティン・マクドナー)を受賞し、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では主演男優賞(コリン・ファレル)をはじめ3部門で受賞、第27回サテライト賞では作品賞(コメディ/ミュージカル部門)を含む8部門でノミネート。

さらにアカデミー賞の前哨戦として注目される第80回ゴールデングローブ賞では作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)(コリン・ファレル)、脚本賞(マーティン・マクドナー)の最多3部門で受賞しており、アカデミー賞最有力候補作品として期待が高まっている。

映画『イニシェリン島の精霊』は、1月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

作品情報
【独占】広大な野原に撮影用の家を一から建築!撮影現場や家に対するこだわりとは 映画『イニシェリン島の精霊』
映画『イニシェリン島の精霊』

本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りのこの平和な小さい島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできたはずだった友人コルムに突然の絶縁を告げられる。急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからない。賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするが、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされる。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立つ。その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が待っていた‥‥。

監督・脚本:マーティン・マクドナー

出演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドン、バリー・コーガンほか

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

2023年1月27日(金) TOHOシネマズ シャンテほか公開

公式サイト bansheesofinisherin