Sep 09, 2022 news

“あなたは彼女となり、一部始終を体感する” 世界の映画賞を席巻した衝撃作 映画『あのこと』

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『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー賞4冠に輝いたポン・ジュノ監督が、審査員長を務めた2021年ヴェネチア国際映画祭での最高賞である金獅子賞受賞を皮切りに、世界の映画賞を席巻した本年度最大の話題となっている衝撃作、映画『あのこと』が12月2日(金)よりBunkamuraル・シネマ 他にて全国公開される。

この度、予告映像&ポスターが公開された。

舞台は1960年代、法律で中絶が禁止され、処罰されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌ(アナマリ ア・ヴァルトロメイ)が、自らが願う未来をつかむために、たった1人で戦う12週間が描かれる。この作品の特別なところは、本作と対峙した観客が、「観た」ではなく「体験した」と、それもアンヌと身も心も一体化して、「恐怖と怒りと情熱」を体感したと語ること。全編アンヌの目線で描かれる本作は、観ている者の主観がバグるほどの没入感をもたらし、溺れるほどの臨場感で襲ってくる。

監督を務めるのは、本作をきっかけに世界中から注目を集める女性監督、オードレイ・ディヴァン。主演は子役時代に『ヴィオレッタ』で美しすぎる娘役を怪演し、本作でセザール賞を受賞したアナマリア・ヴァルトロメイ。原作はノーベル賞に最も近い作家とリスペクトされるアニー・エルノーが、自身の実話を基に書き上げた「事件」。

予告映像は、前途有望なアンヌの妊娠が発覚し、狼狽するシーンから始まる。「違法行為になる」と医者から突き放される様子や、「妊娠したら、大学を辞め働くしかない」「刑務所に入りたいの?」と話す友人の会話が、1960年代当時のアンヌを取り巻く社会を物語っている。しかし、アンヌの選択は一つ。未来のために命がけであらゆる方法を模索しながら、迫りくるタイムリミットの中で焦燥し、どんどん孤立し追い詰められていく様が危機迫る。

全編、彼女にぴったりと肉薄した映像からも、映画と観客の垣根がなくなるヒリヒリした臨場感と、尋常ならざる没入感で「体験型」と言われる所以が垣間見え、これまでにない映画体験を期待させる。世界が絶賛した衝撃の映画体験とは。

作品情報
映画『あのこと』

1960年代、中絶が違法だったフランス。アンヌの毎日は輝いていた。貧しい労働者階級に生まれたが、飛びぬけた知性と努力で大学に進学し、未来を約束する学位にも手が届こうとしていた。ところが、大切な試験を前に妊娠が発覚し、狼狽する。中絶は違法の60年代フランスで、アンヌはあらゆる解決策に挑むのだが‥‥。

監督:オードレイ・ディヴァン

原作:アニー・エルノー「事件」

出演:アナマリア・ヴァルトロメイ

配給:ギャガ

© 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS – FRANCE 3 CINÉMA – WILD BUNCH – SRAB FILM

2022年12月2日(金) Bunkamuraル・シネマ 他にて全国公開

公式サイト gaga.ne.jp/anokoto/