『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介監督の長編映画最新作、映画『悪は存在しない』。この度、日本での劇場公開を控えた本作の予告映像が公開された。
本作が第80回ヴェネチア国際映画祭・銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞したことで、カンヌ、ベルリンとあわせていわゆる3大映画祭のグランドスラムを果たし、アカデミー賞を入れると黒澤明以来の快挙を成し遂げた濱口竜介。
本作誕生のきっかけは、『ドライブ・マイ・カー』で音楽を担当した石橋英子から濱口への映像制作のオファー。意気投合した2人は試行錯誤のやりとりをかさね、濱口は「従来の制作手法でまずはひとつの映画を完成させ、そこから依頼されたライブパフォーマンス用映像を生み出す」ことを決断する。そうして石橋のライブ用サイレント映像『GIFT』が誕生、長編映画『悪は存在しない』へとつながった。
主演には、当初はスタッフとして参加していた大美賀均が抜擢された。そのほか、新人ながら鮮烈な印象を残す西川玲、物語のキーパーソンとして重要な役割を果たす人物に小坂竜士と渋谷采郁らが脇を固める。
この度公開された予告映像では、ごく緩やかに発展してきた長野県・水挽町で⾃然に囲まれ慎ましく暮らす巧とその娘・花の穏やかな⽣活、そしてそこに舞い込むグランピング場建設計画の模様が描かれる。濱口監督とは『ハッピーアワー』以来となる再タッグを組んだ、北川喜雄が捉える自然描写にも注目したい。
映画『悪は存在しない』は2024年4月26日(金)より全国順次公開。
長野県、水挽町。自然が豊かな高原に位置し、東京からも近く、移住者は増加傾向でごく緩やかに発展している。代々そこで暮らす巧とその娘・花の暮らしは、水を汲み、薪を割るような、自然に囲まれた慎ましいものだ。しかしある日、彼らの住む近くにグランピング場を作る計画が持ち上がる。コロナ禍のあおりを受けた芸能事務所が政府からの補助金を得て計画したものだったが、森の環境や町の水源を汚しかねないずさんな計画に町内は動揺し、その余波は巧たちの生活にも及んでいく。
企画・監督・脚本:濱口竜介
企画・音楽:石橋英子
出演:大美賀均、西川玲、小坂竜士、渋谷采郁、菊池葉月、三浦博之、鳥井雄人、山村崇子、長尾卓磨、宮田佳典、 田村泰二郎
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2024年4月26日(金) Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、K2ほか全国順次公開
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