「やれてない」――あの日、本当は“やれた”のか、それともやっぱり“やれたとは言えない”のか…。そんな心の奥底に抱えた過去の想い出を告白し、判断してもらう場所“やれたかも委員会”。SNSで話題を集めた同名コミックのドラマ版「やれたかも委員会」で、主宰者・能島譲を演じる佐藤二朗と、女性ならではの視点で男性の甘っちょろい夢をバサバサと斬っていく月綾子を演じる白石麻衣(乃木坂46)の対談が実現。実はかなり過酷だったという撮影エピソードから、少しの時間のリフレッシュ方法など、二人の素顔が見られる対談は必読!
“誠実”“淡々と正論を言う人”――それぞれの役の捉え方と向き合い方
──ドラマ「やれたかも委員会」で演じた役柄についてどんな事を感じましたか?
佐藤 僕が演じた能島譲は、自分自身の恋愛が上手くいったことがないからこそ、相談者に真剣に寄り添って、感情移入してしまう誠実な人。僕が演じるとなると、笑える芝居を期待される方も多いと思うんですが、この作品では“誠実であること”だけを考えて演じました。
白石 私が演じた月綾子は、委員会に所属する唯一の女性なんです。相談者の男性の夢が壊れるような言葉で、常にビシバシと斬っていくので、演じていてすごく気持ちが良かったです。淡々と正論を言う役なので、他のメンバーとは…。
佐藤 乃木坂の(笑)?
白石 あはは、違います(笑)。佐藤さんと(委員会メンバー・オアシス役の)山田(孝之)さんのお二人とは全く視点が違うんですよ。
佐藤 メガネも似合っていたよね。
白石 ありがとうございます。山口(雅俊)監督が「ラテはこのタイミングで飲んで」「メガネはここで持ち上げて」と細かくアドバイスしてくださったので、とても演じやすかったです。
──白石さんが綾子を演じる上で意識していたのはどんな事ですか?
白石 監督が、感情をのせずに淡々と話すのが綾子らしいとおっしゃっていたので、そこを参考にして月綾子を作っていきました。
過密スケジュールの中、遊ぶか、寝るか?対極的な空き時間の過ごし方
──現場はどんな雰囲気でしたか?
佐藤 委員会のシーンは、かなり過酷なスケジュールで撮影されたんです。寝る時間を確保するのも難しくて、僕らのシーンは、全8話を5日間で撮影しました。それでも俺も(山田)孝之も毎晩お酒を飲んでいましたけどね。
──それだけは外せなかったんですね。
佐藤 そうですね。寝る時間を4時間から3時間に削ってまで飲むのは一体どうなのかという事を孝之と真剣に話し合いました(笑)。そこで出た答えが、フィジカルを休めるよりも、メンタルの気分転換をすることを優先するということ。…あれ、何の質問でしたっけ(笑)。
──(笑)。現場の雰囲気をお聞きしました。
佐藤 あぁ、そうだった(笑)。それだけ過酷な撮影時間だったので、あまり話す時間もなかったんですよ。でも、白石さんは本当にちゃんとしていて、空き時間ができたらそこですぐ寝るんです。寝息も立てずにひとり静か~に(笑)。その方が体力を回復できますからね。白石さんはプロ意識の高い方だと思いました。俺と孝之なんて、空き時間ができたのに、回る椅子でクルクル回ったりして遊んでいたんです。
白石 その姿を見ることで、すごくリラックスできたので感謝しています。お二人のお茶目な部分がたくさん見られた撮影でした(笑)。
佐藤 優しいよね、こういう発言をしてくれるんですよ!そういえば、僕と孝之が今、一番心配しているのが、白石さんの経歴に、「やれたかも委員会」という文字が載るということ!僕と孝之は全然大丈夫ですが、本当にいいんですかね…?
白石 あはは(笑)。むしろ光栄です!