Feb 11, 2022 interview

中田秀夫監督が語る 『嘘喰い』と漫画原作映画への視点

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監督からみた映画と配信について

ーー 映画公開日と同日にdTVで『嘘喰い』のスピンオフドラマが配信されます。

蘭子さんも然りです。dTV版と合わせて観ていただくと、漫画のコアなファンも”おおっ、やっとるね”みたいに思ってもらえるかな。dTV版に、僕、監修としてクレジットされていますけど、基本的には映画と同じチームのプロデューサーと、『嘘喰い』のチーフの佐伯竜一さんという、『リング』からずっと僕の助監督やってくれている人が監督しています。彼は、2時間ドラマの監督などの経験があるので、非常にかっこよく蘭子篇、梶篇をdTV版でやってくれています。

ーー いま映画だけで完結するのではなく、dTVなどの配信版やWEBのプロモーションが増えてきたと思います。監督ご自身、そういった変化についてどう感じていらっしゃいますか?

そうですね。映画と連動して、同じ配役でdTV版をやって、しかもそれを同じ日に配信する。こういうことは僕にとっても初めてです。去年は『嘘喰い』撮ったあとすぐに、この映画の仕上げしながら、配信の仕事もやりました。その後、WOWOWのドラマ(「連続ドラマW 正体」)を亀梨和也くん主演でやりました。それも、BS放送だけじゃなく、配信も同時にやるみたいな感じでしたね。だから、何ですかね。映画業界、テレビドラマ業界が、配信にすべてを取って代わられるとは思っていません。

ただ若い世代にとっては、映画、テレビ、あるいはタブレット、スマホで見る映像に、差があるとはあんまり思っていない。僕は映画館に行って、隣に見ず知らずの人がいても、その人と同じ映画を見ながら、この人がいま笑った、いま泣いた、ため息ついた、いま白けたとかを感じながら、特に自分の作品のときはドキドキしながら見てるんですけど‥‥(笑)。彼らのリアクションがすごく勉強になる。それが映画だろうと思うんです。親しい人間が映画学校で教えていますが、彼が言うには「映画学校の学生の中にも映画館に行くのを尻込みする人がいる。何故かというと、見ず知らずのひとが隣に座るから」らしいんです。

ーー 監督からしたら、当たり前だろってことですよね。

そう。で、それだったら配信を待って、自分で好きな時間にタブレットでもスマホでも観られて、停止できたりするので、そっちの方がいいよねっていう時代。しかもそれは映画を志している学生さんが、そう言ってるわけだから。時代の流れとして、そこを無視はできないという感じですかね。

ーー ありがとうございます。『嘘喰い』をご覧になる方々に一言、お願いします。

“ホラーの中田”といわれてきましたけれども、今回はそれとはまた違う、アクションあり、騙し合いゲームありの映画です。僕はお客さんに楽しんでもらえるエンタメ映画というものを常に作り続けたいと思っています。原作漫画のコアなファンの方々も、そうでない僕みたいに初めて接した人たちも、この『嘘喰い』の世界観にどっぷり没入していただければ、すごく嬉しいです。

中田秀夫監督が語る 『嘘喰い』と漫画原作映画への視点

取材・文 / 小倉靖史
写真 / 江藤海彦

プロフィール
中田 秀夫(なかた ひでお)

監督

1961年7月19日生まれ、岡山県出身。1996年に『女優霊』で映画監督デビューを果たし、その後『リング』(98)、『仄暗い水の底から』(02)などを手がけ、ジャパニーズホラーの第一人者となる。近年の主な監督作品に、『クロユリ団地』(13)、『スマホを落としただけなのに』(18)、『貞子』(19)、『事故物件 怖い間取り』(20)など。

作品情報
中田秀夫監督が語る 『嘘喰い』と漫画原作映画への視点
映画『嘘喰い』

嘘を見破れなければ、即死ぬ。天才ギャンブラー“嘘喰い”こと班目貘が、日本の政財界を支配する闇倶楽部“賭郎”に挑む。嘘 vs 嘘 一流のイカサマ師達との最高にヤバい頭脳心理戦を、勝ち抜けるか?

監督:中田秀夫

原作:迫 稔雄(「嘘喰い」集英社ヤングジャンプコミックス刊)

出演:横浜流星、佐野勇斗、白石麻衣、本郷奏多、櫻井海音、村上弘明、三浦翔平

配給:ワーナー・ブラザース映画

©迫稔雄/集英社 ©2022映画「嘘喰い」製作委員会

2022年2月11日(金) 全国公開

公式サイト warnerbros.co.jp/usogui-movie/