Jan 14, 2024 interview

間宮祥太朗インタビュー 役者はこの瞳で嘘をつく『ある閉ざされた雪の山荘で』 

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同世代の仲間たちとの10年

ーー本作の出演を決められた大きな理由が、企画プロデューサーの大畑さんからのオファーであったこと、主演が重岡さんだったことだと伺いました。

大畑さんは『トリガール!』(2017)に出演した際に、かなりコミュニケーションを取って、距離が近くなったプロデューサーで、信頼しているんです。そんな大畑さんから「どうしても演じてほしい」と熱意あるオファーを頂いたので、それだけ言ってもらえるなら、という気持ちになりました。

シゲに関しては『溺れるナイフ』(2016)を観たときに、すごい良い芝居をすると思っていたです。それで、いつか共演してみたいなと思っていました。

ーー重岡さんと共演されてみていかがでしたか?

思っていたとおりの気持ちのいい人でした。ライブとか音楽番組とかでパフォーマンスしている姿見ていて、”観客の方を楽しませるために”サービスをするという感じではなくて、本当に”パフォーマンスをすることが楽しいんだ”っていうことが全身から伝わってくるような人だなと思っていたんです。実際会ってもその印象は変わらなかったですね。

ーー重岡さんもですが、本作『ある閉ざされた雪の山荘で』では、同世代の役者さんたちと共演されています。どのような刺激を共演者の方々から受けましたか?

刺激というよりは、感慨深い方が大きかったです。シゲと西野さんだけ初共演で、あとはみんな、20歳ぐらいから知っているんです。それぞれのキャリアを経て、みんながこの作品で集まったので、懐かしさみたいなものがありました。

ーーご自身もキャリアを重ねてきて、20歳の頃と比べて変わった部分はありますか?

そのくらいの時期に、天音と中条さんと純貴と『ライチ☆光クラブ』 (2016)という作品で共演しました。今回と同じく同世代の役者が集まった作品だったんですが、当時は、役柄や俳優として自分の印象に引っかかりを出して、観ている方に刺さればいいなと思ってたんです。

ですが、いま30歳になって、全体のことが気になるようになりました。自分の役はこれで成立しているけど、誰かが気にしている部分があるなら、”いまの流れの動きを少し変えるだけでもスッと出るようになるんじゃないか?”とか考えるようになりました。今回だったら、その台本上のシステムの話もそうですよね。あとは監督とのコミュニケーションも増えたし、そういったところが変わったと思います。

ーー以前インタビューで、”10代の頃、共演者は敵と思っていた”みたいなことをおっしゃっていました。その考え方の変化も含め、そういう役者同士のエネルギーのぶつかり合いみたいなものは、いまもありますか?

敵っていう考えは、もはやないです。エネルギーの交換的なことでいえば、セリフを交わす相手役からもらえるものが、多ければ多いほど自然と流れてきますし。もし、もらえるものが少なければ、逆にこっちがあげていければいいかなと。

別の作品ですが、役者を始めたばかりの方と共演した時に、できるだけ感情を引っ張り出すようにしていました。そうやって働きかけて、活性化されたらいいなと思っていて。それは作品のためでも、自分のためでもありま。

ーーそういう演技のぶつかり合いを相手に図られるのって、怖くないですか?  共演者に限らず、”良かった悪かった”と言われる職業だと思っているので、元々恐怖ではないです。