様々なジャンルで活躍を続ける、みうらじゅんといとうせいこうによる大人気トークイベント『ザ・スライドショー』がまさかの映画化! 1996年から始まった『ザ・スライドショー』の20年にわたる歴史を振り返った『ザ・スライドショーがやって来る! 「レジェンド仲良し」の秘密』の公開を記念して、ふたりのショーにかけた思い、トークの秘密などについてじっくりと語ってもらった。
みうらに一番キツくツッコむのが『ザ・スライドショー』
──おふたりのお仕事としては『見仏記』シリーズやラジオ『ザツダン!』(文化放送)などがありますが、それらとくらべて『ザ・スライドショー』でのおふたりのモードは違いますか?
みうら 違いますね。
いとう 特別なものなんだよね。
みうら 『見仏記』とも『ザツダン!』ともやはり違います。ふたりの立場が違ったりしますから。 いとうさんも変幻自在でこちらも変えてますから。
いとう 僕がみうらさんにキツめにツッコんでるのが『スライドショー』。もっと物わかりがいいの が『ザツダン!』。
みうら そうしないと『ザツダン!』では話が続かないもんね(笑)。
いとう 「いい加減にしろ!」って、話がすぐ終わったらダメだからね。それと目の前にお客がいるか、いないかということもあるんですよ。より立場をハッキリさせて、お客にそれをわかってもらって笑いを生んでいく。やっぱり、『スライドショー』のときがお互い一番緊張してるんですよ。そのほうが楽しいというか、自分たちをわざと追い込んでる。
みうら お客さんも大きい会場で楽しもうとしてくれてるから、ラジオの前で聞いてるのとは違うんですよ。緊張感もほしいだろうしね。
いとう 『スライドショー』では3分に4回ずつぐらい笑いが来てほしい。ラジオでは別にまじめに仏像の話をしても、むしろそれが良いわけで。
──今回の映画『ザ・スライドショーがやってくる!』では、1996年からの20年の歩みが見られるわけですが、初期からおふたりのスタイル、関係性は確立されていたんでしょうか?
みうら いやいや、初めは確立されてなかったと思います。根底にあるセンスは似てたと思うけど、ネタを出してふたりで言い合うスタイルは徐々に変わっていってる。映画を見て改めて僕も思ったけど。
いとう 3回(1997年の『ザ・スライドショー3』)だか4回(1999年の『ザ・スライドショー4』)のときなんだけど、そのころは毎回ショーが終わったら、全部撮影して編集してない映像をもらって、ふたりで一緒に必ず見て、「ここがよかった」「ここがダメだった」「こんなこと言ってたんだ」って話してたんだけど、あるとき「いとうはみうらにタメ口をきくこと」ってルールが出た。
みうら 出たね(笑)。
いとう すっげえ飲んだときに“スライダーズ五箇条”が出た。