Mar 02, 2019 interview

小松菜奈、海外進出!?「ホラーに出演してみたい」――『サムライマラソン』鼎談インタビュー

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日本のマラソンの発祥といわれる史実“安政遠足”を題材に、巨大な陰謀から藩を守ろうとする幕末武士たちの生き様を描いた映画『サムライマラソン』が遂に公開された。『不滅の恋/ベートーヴェン』(94年)や『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』(13年)などを手掛けたバーナード・ローズ監督がメガホンを執った本作で、安中藩主の娘・雪姫を小松菜奈、主人公・唐沢甚内(佐藤健)の上司・植木義邦を青木崇高が演じている。ワールドワイドに活躍する三人に、本作を経験して感じたことや今後の展望などを語ってもらった。

 

プレイ”は“遊ぶ”という意味も持つ――ローズ監督の“自由”な現場

 

──まずはローズ監督に、小松さん、青木さんとご一緒した感想からお聞かせいただきたいのですが。

ローズ それはもうマーベラスで最高でしたよ。僕は役者のみなさんが自由に芝居ができる場を作って、どんなものを提供してくれるのか見ることが大事だと思っているんです。“この役はこういう風に演じて欲しい”なんて最初から決めてしまったら面白くないですから。自然発生的に何かが起きるのを大切にしたいし、驚かせて欲しい。今回小松さんも青木さんも素晴らしい見事なお芝居をしてくださいました。二人は役者としてのアプローチも違うしタイプも違いますけど、この作品に様々なものをもたらしてくれたんです。ありがとうございます!

小松 こちらこそありがとうございます!

青木 光栄です!

 

 

──お二人はローズ監督の現場はいかがでしたか?

青木 監督は日本でもご自身の演出方法や撮り方を信じて貫いてらっしゃったのですが、日本人の役者やスタッフを引っ張っていくのはすごく大変だったと思います。でもその演出方法や撮り方のおかげで“人間として核にあるもの”を感じることができたような気がしますし、この映画に関わった全員が監督のこと、そして各々の核にあるものを信じて自由にできたのではないかなと思います。

 

 

小松 役者もスタッフさんもほとんどが日本人で、日本語が飛び交う中、監督はいつも楽しそうに、そして一番パワフルに動いてらっしゃいました。そのお姿を見て元気づけられたのは大きかったです。というのも、撮影の仕方が今までと全く違って最初は何かと戸惑うことも多かったんです。でも、監督とお仕事しているうちに求められているもの以上のお芝居がしたいと思いましたし、ローズ監督独自の撮影手法を自然と楽しんでいる自分がいました。それは私だけじゃなく、それぞれが自分の役をどう魅力的に見せるかというのを考えて挑んでいたように思いますし、そういう環境でお芝居をする機会をいただけたのはありがたかったです。

 

 

ローズ “プレイ”という言葉は“演技をする”という意味の他に、“遊ぶ”という意味も持っています。お芝居は楽しくなければいけない。だからこそ“失敗を恐れずになんでも試していいよ”という現場を作ることが大切だったんです。ピリピリした厳しい現場ではなくて、居心地の良い現場のほうが素晴らしい仕事ができると思っています。

小松 そういった現場の空気や演出のおかげで、もっと自分から動きを積極的に提案していきたいと思うようになりました。

ローズ 凄くいいと思います! どんどん試して欲しいですね。