May 25, 2024 interview

安達祐実 × 倉科カナ × 渡邊圭祐インタビュー 『三日月とネコ』疲れた日常に癒しと許しを貴方に

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安達祐実、倉科カナ、渡邊圭祐主演『三日月とネコ』が5月24日に公開される。原作となったのは、ウオズミアミによって描かれた「第1回 anan 猫マンガ大賞」の大賞受賞作「三日月とネコ」(集英社マーガレットコミックス刊) 。

熊本地震をきっかけに出会った、書店で働く40代おひとりさま女性の灯、30代精神科医師の鹿乃子、そして20代のアパレルショップ勤務の仁。境遇もバラバラな男女3人が、互いを慈しみ合い、大好きな猫とともに共同生活する様子が描かれる。

恋人でも家族でもない3人の日常は、声を大にして語られることではないが、誰しもがどこかで抱えこんでいる不安や痛みを少し和らげてくれる。オトナになりきれないと感じている大人。そんな彼らと私たちの心を、この作品は優しく触れて、なだめるように撫でてくれる。原作コミックから、そのまま出てきたんじゃないか?と思う様な、和気あいあいとした主演の3人に、等身大の一個人として、本作への率直な思いを伺いました。

日常をほっとさせる今届けるべき物語

ーーこの作品のオファーを受けた時の感想をお聞かせいただけますか?

渡邊 僕の役柄でいうと、セクシャリティの問題を扱っているので難しい役だなと不安には思いましたが、素敵な作品だったので、是非と思い、受けさせていただきました。

倉科 原作も読ませて頂いて本当に魅力的な作品だなと感じました。内容が現代にフィットしていて、「今の世の中に送り出すべき映画なんじゃないかな」と思いました。

私自身、猫も飼っていますし、物語の舞台が地元の熊本ということで、すごく縁を感じて、参加できるのが嬉しかったですね。

安達 私は、普段ちょっと尖った役が多めなんですよね(笑)。こんなに温かくほのぼのとした雰囲気の作品の役柄が珍しくて、「こんな役でオファーいただけるんだ 」っていうのが、まず嬉しかったです。

お話をいただいてから原作を読ませていただきました。灯ちゃんと年齢は近いんですが、全然境遇は違うんです。だけど、すごく刺さってしまう。泣きながら読むみたいな、そんな感じでした(笑)。自分を許された気がしたし、みんな日々生きることで少し疲れているところに、「ほっとしてもらえる瞬間を、この映画で作れるんじゃないかな」と思ったので、やらせていただきたいなって強く思いました。

ーーみなさん、原作漫画から、役作りにフィードバックしたところはありますか?それとも、脚本から膨らませていった感じですか?

安達 脚本からっていうより、原作ですね。順番が、私は原作から脚本だったんですよ。

倉科 私も原作から脚本です。原作の方が演じた役柄に近かった気がします。

渡邊 僕も原作から読んで脚本でした。仁というキャラクター自体が、原作を読むかぎり、性自認という点で女性に寄っているイメージだったんですけど、脚本を読むと、あくまで真ん中に立っているんだなっていう印象が強かったので、そこの部分はアレンジしましたけど、大元の部分は原作からでした。