Jun 25, 2017 interview

ニルス、キシリア・ザビ、ミンキーモモ、アラレちゃん、その声はどのように作られたのか?声優・小山茉美ロングインタビュー前編

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小山

本当!? すごくうれしい!「ドラゴンボール超」(2016年12月放送の第69話「悟空VSアラレ!ハチャメチャバトルで地球が終わる!?」)は、マコさん(野沢雅子さん)と久しぶりに共演できたのがとってもうれしかったし、千葉繁さんも「アラレちゃん」ではニコちゃん大王の手下役で出てたのよね。

古川

あのお尻みたいな顔した宇宙人ね(笑)。

平野

久しぶりの『んちゃ!』はどうだった?

小山

大変でしたよ! そのためにボイストレーニングにも通って……だって、CMとかでちょこちょこやっていたとは言え、何十年も昔の役なんだから!

平野

特にアラレちゃんの声は大変そうだもんね。ところで、アラレちゃんはどういう経緯で決まったの? またご指名とかがあったの?

 

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小山

アラレちゃんはオーディションです。実は最初は茜ちんの役を受けたんですよ。でも、そのオーディションに参加する前から原作が大好きだったものだから、「誰がアラレちゃんをやるんですか?」って興味本位で聞いちゃったのね。そうしたら「まだ決まってないよ。茉美もオーディション受けてみる?」って。

古川

おお! それは聞いてみるもんだね。

小山

それで私うれしくなっちゃって、テンション最大で『ほよよ!』(編集部注:ぜひアラレちゃんの声で脳内再生してください)とかやっちゃったの。

平野

でたっ!!(笑)

小山

そしたら何とアラレちゃん役に選ばれて……うれしかったな。あまりにうれしすぎて、またプロデューサーに「どうして私なんですか」って聞いちゃった(笑)。

古川

気になっちゃうんだね。で、なんて?

小山

アラレちゃん役のオーディションは、私たちの大先輩のスーパーレジェンドの皆さんが受けられていて、もちろんどの方も素晴らしくて、それだけに決めきれなかったらしいんです。それで最後に関係者がそれぞれ1~3位まで順位付けして投票してみたところ、1位はみなさんバラバラになったものの、2位か3位に必ず私の名前が入っていたんですって。それで小山茉美にやらせてみようってことになったんだそうです。

古川

最大公約数的な安定感があったってことなんだろうね。

平野

ちなみに、あの声はどうやって出してるの? 何かをヒントにしたりしたのかしら。

小山

いや、完全に行き当たりばったり(笑)。だから、「アラレちゃん音頭」は想定外で大変でした。演技の方は何とかなるんだけど、あの声でフルコーラス歌うのは無理(笑)。だからイベントの時とかには、カラオケを短く編集してもらって、2コーラス半くらいにしてもらってたの。

古川

「アラレちゃん音頭」は瀬戸内海のクルーズ船の上で歌ったなんてこともあったよね。

小山

そう、みんなでね。アラレちゃんのイベントでは内海賢二さん(則巻千兵衛役)と一緒に全国津々浦々を回りました。大変だったけど、良い思い出になってる。

平野

そしてアラレちゃんをやりつつ、その翌年からは「魔法のプリンセス ミンキーモモ」(1982~1983年)がスタート。アラレちゃんに負けないくらい可愛くて人気のある役だったわよね。