Apr 30, 2017 interview

「後悔のない恋愛をしてほしい」西銘駿インタビュー

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──撮影自体は3日間という濃縮されたスケジュールだったとか。

日数にすると短いのですが、実際はとても濃かったのでもっと長く感じました。スタッフさんたちとのチーム感も築けていたので、思い出に残る楽しい現場で。もっと続けばいいのに、と名残惜しく感じるほど、素晴らしい3日間でしたね。

 

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──“泣けるVR”というコンセプトがあるということで、プレッシャーを感じてしまう部分などはありましたか?

僕はお芝居に関してはまだまだだと思っているので、プレッシャーを感じる余裕もないくらい太一を演じることで頭がいっぱいでしたが、端から見ていて武田さんはきっとプレッシャーを感じていたのでは、と思いました。武田さんが1人でとある大事なシーンを撮る前にスタッフさん方から『ここは泣けるシーンだよ』って言われたりしてたんですよ。僕だったら重圧を感じすぎて涙も止まっちゃいそうだな、と思っていたのですが、いざカメラが回って武田さんのお芝居が始まると、見ているこっちが大号泣(笑)。あんなプレッシャーの中で、ナチュラルに感情を揺さぶる演技をされていたので、同い年ながら尊敬してしまいました。

──特にどういったところに感情が動かされましたか?

お芝居の細かさ、それにセンスがきっと備わっているんだろうな、と。キャリアはあまり変わらないけれど、僕ももっと修行をしないといけないな、と改めて気持ちが引き締まりました。

──西銘さんの俳優としてのキャリアは、2014年に第27回JUNONスーパーボーイコンテストでグランプリを獲得し、その数ヶ月後に受けたオーディションで『仮面ライダーゴースト』の主人公・天空寺タケル/仮面ライダーゴースト役に抜擢されたところからスタートという大変に恵まれた環境でしたね。

2015年から2016年まで『仮面ライダーゴースト』を演じさせていただき、今年が西銘駿としての新たなスタートだと思うのですが、オーディションに受かってから右も左も分からない状態でゴーストの撮影に入ってしまったので、本当に駆け抜けた、という感覚で。改めて自分のことを振り返ってみたときに、足りない部分だらけだな、と思うんです。ありがたいことにゴーストで僕を知ってくださった方もいらっしゃると思いますが、だからこそ今が勝負なんです。ここでしっかりとお芝居を学んで、それが後3年かかるか、5年かかるかはわからないですけれど、そこからがきっと俳優としてのスタートラインなのかな、と考えています。

 

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──注目されている今だからこそが勝負、という考えなのですね。昔から俳優さんを目指していらしたのですか?

いえ、そういう訳でなく、自分に何が向いているのかはわからないけど芸能の道に進みたかったんです。それで、中学を卒業したタイミングでこっちにいる叔母を頼って上京してきました。中学までは野球やソフトボールなど、運動ばかりしていたので、自分が芸能界で何ができるのか、なんて検討もつかなくて。歌手なのか、俳優なのか、タレントなのか、漠然としている中で、チャレンジしてみようと思って初めて受けたオーディションがJUNONスーパーボーイコンテストだったんです。そしたら、全く予想外なことにグランプリをいただいてしまって。で、グランプリの実感もないままに、『仮面ライダーゴースト』が決まり、あっという間に撮影が始まり、という怒涛の流れがあったんです。

──ちなみにお仕事と両立しながらの高校生活だったとは思いますが、西銘さんはどんな高校生だったんですか?

東京へ来る条件として叔母から恋愛禁止を言い渡されていたので、残念ながら沙耶と太一みたいな青春は送れなかったのですが、男子同士で集まってワイワイ楽しく過ごしていましたよ。たまにふざけすぎて先生に怒られたりとか、仕事以外の現場では女子と話すのも苦手だったので、キラキラした青春に憧れつつも、現実では男子で固まってはバカなことばかりしていました。

 

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──最後に、『交際記念日』を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いいたします。

VR作品ということで、恋愛映画のキュンキュンする部分をより身近に体験できる感覚になれます。もちろん切ない展開ではあるんですけど、それだけではない感情をお楽しみいただけたらうれしいです。沙耶と太一はとある出来事がきっかけで、二度と会うことができなくなってしまって、太一はとても後悔をするんです。なぜちゃんと気持ちを伝えなかったんだろう、好きだと言わなかったんだろう、と。みなさんも太一のような思いをすることがないよう、今もし好きな人がいるならば気持ちを伝えるべきです。恋愛で迷ったりしている人がいたら、きっと背中を押されるような気持ちになれるはず。悔いの残らないよう、今を楽しんでください。

取材・文/加藤蛍
撮影/吉井明

 

プロフィール

 

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西銘駿

1998年2月20日生まれ。沖縄県出身。中学卒業後、芸能の道へ進むために上京。2014年に第27回JUNONスーパーボーイコンテストでグランプリを獲得。2015年には「仮面ライダーゴースト」の主人公・天空寺タケル/仮面ライダーゴースト役に抜擢。今年1月からは話題のドラマ『奪い愛、冬』への出演や、『濃厚ミルク仕立て』のCMへ出演するなど、活躍の幅を広げている。

 

作品紹介

 

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VR映画『交際記念日』

同じ高校のクラスメイトである沙耶(武田玲奈)と太一(西銘駿)。二人は誰にも内緒の恋人同士だった。まもなく卒業式を迎える校内で、沙耶と太一は誰もいないプール、放課後の理科室、美しい景色の広がる屋上、二人の過ごした思い出の場所を辿っていく。記憶の中でいたずらっぽく微笑む彼女は、いつまで経っても色褪せない青春時代の思い出だ…。日本初のVRで楽しむ切ない青春ストーリー。

監督:窪田崇
脚本:田中渉
出演:武田玲奈、西銘駿、高杉瑞穂

5月1日(月)より全国の「VR THEATER」にて公開