May 16, 2024 interview

ウェス・ボール監督が語る CGとリアルの融合が創り出す超リアルな世界『猿の惑星/キングダム』

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CGとリアルの融合が創り出す超リアルな世界

池ノ辺 この作品で、ほかに素晴らしいと思ったのが、音や映像がすごくリアルで、風景や風の音、鳥の声など本当に自分が森の中にいるように感じられたことでした。

ボール あれは、ほとんどがCGなんです。ただ、100%CGによる場面でも、リアルな、地に足がついたものにするために努力しました。全部がCGというのは映画全体の内の30分くらいでしょうか。あとは、CGとリアルなロケーションでの映像を組み合わせて作っています。こちらに本物の木、カメラを回すとCGの木、こちらには本物の馬、あちらではCGの馬というようにね。

池ノ辺 そういうところからも、この映画は皆さんにはぜひ劇場の大画面で観てほしいと思いました。没入できる映画ですから。

ボール 僕もそう思います。

池ノ辺 CGとリアルという点では、同じような衝撃を受けたんですが、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』(2023)はご覧になりましたか?

ボール もちろんです。彼も僕と同じようにVFXのバックグラウンドを持って、そこから監督になっているので、ツールの使い方がよくわかっていますよね。

池ノ辺 ところで、『猿の惑星/キングダム』の続編はあるんですよね。

ボール そうだといいなとは思っています。実際、脚本を書いている時からどういう方向に向かっていくのかということは考えていますし、これは、より大きな物語の始まり、序章に過ぎないと思ってます。ですから、この映画の成功によって、何とか次回作につなげたいですね。

池ノ辺 私は、この映画が大ヒットして次作が絶対に作られると思っていますけど(笑)。

ボール 僕もそう願ってはいますが、映画というのは何が起きるかわかりませんから、あまり期待し過ぎないようにしようとも思っています(笑)。