Jul 31, 2020 interview

映画でもテレビでもないフォーマットの自由さがNetflixの強み

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映画でもテレビでもないフォーマットの自由

――『全裸監督』も好きですが、私は『リラックマとカオルさん』も好きなんですよ(笑)。作っている側も楽しんでいるのがすごく伝わってきました。

背景となる四季が豊かで、非常に日本らしい作品です。4Kのため、モフモフ感もしっかりと見えることが日本人の心をくすぐりますね(笑)。

――『リラックマとカオルさん』が全世界で配信されると、どんな反応があるのか想像がつかないんですが?

アジア圏の反応が非常に良かったです。香港、台湾、韓国などもともと日本のキャラクター文化に関心が高い土壌があることも相まって、多くの方に楽しんでいただけたようです。

――短いので、疲れて帰ってきたときにちょうど観やすいんです。

作品のフォーマットはすごく大事です。6月に『HOMEMADE/ホームメイド』という新型コロナウイィルス感染症による自粛下で作られた短編映画コレクションを配信しましたが、世界中の映画監督がご自宅からiPhoneなど自宅にある機材を使って撮影しています。1本あたり5、6分ですが、ご覧になった方はそのフォーマットに良いフィードバックをSNSなどでくださっています。Netflixはオンラインでの配信のため、尺の規制はなく様々な映像のフォーマットに挑戦できることがスタジオとしての強みだと思います。

――2時間の映画として考えていたものを、10時間に伸ばすことも出来るわけですよね?

はい。極端な話ですが、映画の企画をシリーズ化したり、ある役をさらに輝かせるためにストーリーを広げていくこともできます。そのようなフレキシブルさにチャレンジしていきたいです。

――去年、シーズン2が配信された『深夜食堂』もちょうど良い長さで上手いなあと思いました。もう毎回、美味しいものが出てくるのよ!(笑)。

美味しいものはどの国でも受け入れられますね(笑)。やはりわかりやすくて、人間の根源的な欲求に響くのかもしれません。「シェフのテーブル」や「ストリート・グルメを求めて」などグルメ系の作品は世界各国で作られています。