Jan 31, 2017 interview

第4回:ヒットの秘訣は運だね、運。

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池ノ辺直子の「新・映画は愛よ!!」

Season13  vol.04 株式会社 KADOKAWA 映像事業局 邦画・洋画 ディビジョンマネージャー 兼 映像営業部 ゼネラルマネージャー 加茂克也 氏

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映画が大好きで、映画の仕事に関われてなんて幸せもんだと思っている予告編制作会社代表の池ノ辺直子が、同じく映画大好きな業界の人たちと語り合う「新・映画は愛よ!!」 第4回目は、(株)KADOKAWAの加茂克也さんに、ワーナーランバート、ネスレを経て映画業界に転職された際のお話を伺っていきます。

→前回までのコラムはこちら

池ノ辺直子 (以下 池ノ辺)

加茂さんはヘッドハンティングされて、次々とキャリアアップされてきたわけでしょう。

加茂克也 (以下、加茂)

自分はそんなキャリアアップ志向はないし、人生が楽しきゃそれでよし。

そういわれるのはこっぱずかしいから嫌なんだけどね。

池ノ辺

ワーナーランバートからネスレに行かれたわけじゃないですか。

よくテレビや映画でヘッドハンテイングって出てきますけど、実際にはどうやって転職に至るんですか?

ヘッドハンティングの会社みたいなのに登録するんですか?

加茂

そういうのは全然してないですね。

池ノ辺

あら、そうなんですか。

じゃあ、どうやって声がかかるの?

加茂

誰かが推薦したんでしょうね。

「誰かいい人、知りませんか?」って。

池ノ辺

なるほど、じゃあ加茂さんはいい人だったんだ(笑)。

加茂

ホント、いい人だと思います(笑)

まぁ、いい人かどうかは別にして、「ちゃんと働く人だ」って見られていたみたい。

外資系の企業は、とにかく営業の責任者が欲しいんですよ。

100人から200人の組織を持っていて、英語はそこまでネイティブじゃなくてもいいけど、営業ができる人が欲しいと。

そういうときに、誰か同じ業界の人が、名前を挙げてくれていたんだね。

まあ、営業は泥くさくいところだし、英語が流暢だとウソくさいしね(笑)

池ノ辺

それで面白いのが、ネスレにいたときに、まったく職種の違う映画会社のパラマウントから声がかかったわけでしょう。

それがすごい。

加茂

ただね、食品と映画という違いはあっても、商品を売るということにおいて違いはなくて、要は、マーケティング力なんだと当時は思っていました。

どういう層に、どう売るか、そこをリサーチしたり、分析して、戦略を練って、そして方針が決まったらガンガン売っていくというPDCAノウハウは、外資はすごく発達している。

特にワーナーランバートもネスレも食品業界では唯一日本市場で成功を収めた外資系企業でしたからね。

映画はケタ違いに額の大きい取引ですけど、やっぱり、マーケティング力が必要なことは確か。

しかも、ネスレは本社が神戸だから、僕は単身赴任で楽しんで神戸にずっといたんですよ。(笑)

そこに、パラマウントから声がかかった。

池ノ辺

なるほど。

加茂

それで、当時は外資系企業から、映画の業界へ移動する人は結構多いんだけど、長続きしないんですよね。

生意気なこと言ってすみません。

だから、マーケティング力だけでもダメなんだと。