桐山のオフの過ごし方は元風魔一派っぽい?“萌え”要素とアクションシーンの見どころ
──撮影のオフ時間も楽しそうですね。
桐山 耀人が当時、まだ中学1年生だったので、皆で学校の話を聞いたり、おもちゃをプレゼントして遊んだりしていましたね。
福士 耀人がとにかく可愛いんです!「好きな子がいるとか、そういうのではないんですけど、花火はどうやって誘ったらいいんですか?」って質問されました(笑)。
桐山 たまらないね。可愛すぎる(笑)!なんて答えたの?
福士 「自分が出演している過去の恋愛作品を観て」って言いました(笑)。
桐山 あはは。参考作品にしてほしいね(笑)。あとは、地方ロケが多かったんですが、皆で銭湯に行ったりしていましたね。
福士 漣くんは、出演者の全員と仲良かった印象があるんです。
桐山 僕は元(忍者集団の)風魔の一派なんですが、オフの時間にはいろんなところに出没していて。犲にまじっていたり、三兄弟と一緒に遊んでいたりもしていました。なぜか犲のグループLINEにも入っているんですよ(笑)。
福士 コミュニケーション能力が高いです。いろんな情報を嗅ぎつけながらいろんなところに出没…さすが風魔一派(笑)!
桐山 あはは。役柄との共通点はそこかな(笑)。
──今作は、本広克行監督が「原作は女性からも高い支持を集める大人気コミックだから、“萌え”を意識した」とおっしゃっていましたが、どんなアドバイスがあったのでしょうか。
福士 実は撮影中にそのようなアドバイスは何もなかったんです。ただ、天火が空丸を抱きしめるシーンで、監督のテンションがいつも以上にあがったんです(笑)。そこで「こういうものを求められているんだ」ということに気付いて(笑)。とはいえ、その後も特別な指示はなかったので、思うままに演じていました。
桐山 僕は家事をするシーンが多かったので、着物にたすきがけをするんです。その紐を結ぶシーンが監督にとっての大事な“萌えシーン”だったようで、「ただ手で結ぶのではなく、一回、紐を口にくわえながらやって」と言われたんですよ。最初は「なんで口にくわえるんだろう?」って疑問に思っていたんですが、映画が完成した後に、観てくれた方に感想を聞くと、そのシーンの印象が強かったという人が多くて、「あの所作が“萌え”なんだ!」と思いました(笑)。
──今作ではアクションも見どころの一つですよね。
福士 はい。今回は美しいアクションでありながら、ただ見せるだけではなく、リアルさを大事にしていたんです。だからこそ、クライマックスは天火が殴られてボロボロになっていく姿も描かれていて。そこから天火が実際にどうやって立ち上がるかをきちんとその場で表現しているので、形だけのアクションではなく、必死にならないと演じられない部分が多かったんです。
──福士さんは普段から格闘技をされていますよね。
福士 はい。“カリ”というフィリピン武術をやっていたので、それがこのアクションにはかなり役立ちました。
──どんな武術なんですか?
福士 かなり特殊な武術で、攻撃と防御が一緒だったり、相手の動きをギリギリまで見て戦うんです。今回は、ハイスピードカメラで撮影したシーンもあったので、より動きを美しく見せることを意識しました。
──桐山さんの武器は、“苦無(クナイ)”ですね。
桐山 はい。この武器は、すごく狂気的で色気があるところが気に入っています。でも、特徴が少しセコイんですよ。
福士 セコイ?
桐山 うん。逆手で持って相手をよけた瞬間、順手で相手を斬るという、小回りが効く、応用性のある武器なんです。そんなズルいところも風魔一派らしさが出ていますよね。
──どのキャラクターも、持っている武器とリンクしているところがあるんですね。
桐山 そうなんです。武器からも人物像が伝わってくるので、そこも注目して観ていただけたら面白いと思います。