―― 私は小さい頃、感情を表に出すことが苦手で泣けない、怒れない人でした。中井さんもそういう感じだったんですかね。
そうなんですか(驚)。私も感情がうまく出せませんでした。中学2年生の時、学校に行けなくなったとき初めて自分でレンタル屋で選んだ映画が『ヒミズ』(公開:2012年)でした。パッケージのインパクトで借りたんですけど、あの映画は(感情が)大爆発じゃないですか。映画について全然詳しくなかったのですが、“こんな感情表現いいな”と思ったのが“女優になりたい”と思ったきっかけです。
―― それがきっかけで好きな映画の世界に入って、映画が嫌になったりしませんでしたか。
18歳、19歳の頃にはありました。“映画でお芝居したいけど、だからこそ映画が観れない”みたいな感じの時がありました。何の感情なんでしょうね‥‥自分が今、本当はどうなのかを思い知らされるようで観たくなかった時期がありました。
―― どうやって乗り越えられたのですか。
単純ですが洋画を観る(笑)。邦画は身近過ぎるので‥‥。大きな洋画の作品は自分とまったく関係ないところでエンタメとして観る事が出来るので、洋画を観ていました。
―― 将来的には海外の作品に出演してみたいですか。
(笑)叶うなら‥‥、そんな感じです。
―― 海外で好きな監督は誰なんですか。
ウェス・アンダーソン監督です。2023年9月1日から公開中の『アステロイド・シティ』も楽しみです。