人気劇作家・根本宗子の映像化不可能と言われた伝説の舞台が遂に映画化。『もっと超越した所へ。』は、クズ男を引き寄せてしまう4人の女性たちの恋愛をシュールな笑いと痛快なセリフを散りばめて描かれる痛くて恋しい恋愛バトル。
監督はドラマ「下北沢ダイハード」で根本宗子の脚本回を担当し、月刊「根本宗子」の本公演、第16号『愛犬ポリーの死、そして家族の話』の密着ドキュメンタリーの監督も務めた山岸聖太。カラフルな恋愛模様を繰り広げるキャストには、前田敦子、菊池風磨、趣里、千葉雄大、伊藤万理華、オカモトレイジ(OKAMOTO’S)、黒川芽以、三浦貴大と豪華な顔ぶれ。
今回は主演を務める前田敦子さんに恋愛と結婚、更に仕事とプライベートについて伺いました。
―― 映画をご覧になった時、どんな印象をお持ちになりましたか。
他のカップルたちのシーンをどんな風に撮影しているのか、知らなかったので違う映画を観ているような楽しさがありました。「こんなことになっているんだ‥‥」と、お互いに拍手でした(笑)。
―― ダメ男に引っかかる女性陣を可哀そうと思いながら、笑いながら彼らに文句を言いたくなるような映画はこれまでなかなかなかったと思います。
皆を否定していないので、結果的には「恋愛ってこういう感じたよね。恋愛っていいよね」という感想になると思います。笑い飛ばせるのがいいですよね(笑)。今、持っているモヤモヤがあったとしてもこの映画を観てもらったら「皆、こんなことあるよね」と開き直って、もっと楽しめると思います。ハッピーになれる映画です。
―― 衣装もとても可愛かったです。
衣装もメガネも山岸監督の世界観なんです。皆いい感じに癖があって。
―― 共演の菊池風磨さんとはどんな風にコミュニケーションを取っていったんですか。
風磨君は人見知りだそうで、私は私で「わぁ、菊池風磨くんだぁ」と思っていて、後で知ったんですけど菊池くんも「あっちゃんだぁ」って思っていたみたいです。
現場に入るとそこに「写ルンです」がテーブルに置いてあって、監督から「映画に使うんで、2人での写真を撮ってください」と言われ、否が応でも撮影以外でも話すことになりました。そのうち写真を撮るのが楽しくなって、皆での撮影時なんかは、全員が我先にとカメラを手にして写真を撮っていました。
―― 私はこの映画を観て、恋愛は失敗しながら成長するものだと思いました。前田さんは【恋愛】って何だと思いますか。
私は【恋愛】は“誰と付き合っても一緒”と思っている部分があります。同じ失敗をする、今回の映画でもそれがよくわかりますよね。誰と付き合っても変わらない、役を演じていても痛感していました。
でも、私は“これほどの生命力、エネルギーがあるんだ”と感じることが出来るのは【恋愛】ぐらいしかないと思うんです。生きていることを確認出来る。恋愛しているのは、元気な証拠だと思います。