―― そうなんですね、浅野忠信さんとの共演も刺激になったんですね。何かスキルアップの為にしていることはありますか。
映画はよく観ます。でも特に意識してやっていることはないかも‥‥。あとは本を読むぐらいです。どんなジャンルの小説もエッセイも何でも読みます。
―― 最近読まれた本で良かった作品を教えて下さい。
最近一番面白かったのは‥‥、逢坂冬馬さんの「同志少女よ、敵を撃て」です。戦争のお話なのですが描写がリアルで読み応えがありました!あっと言う間に読んでしまうくらい凄く興味深かったです。
―― 南沙良さんは“読む人”なんですね。
読むのも、自分で書くことも好きですね。きっと活字が好きなんです(笑)。
―― 南沙良さんが思うご自身の欠点はありますか。
面倒臭がりなところです。何でも面倒臭くなってしまって‥‥。お休みの日は家でずっと寝ていて、起きてもゴロゴロしていて、本を読んでいるうちに時間があっという間に過ぎるみたいな感じです。
―― でも仕事は続けられていますよね。
たしかに仕事は好きだから続けられています。あと、人見知りを治したいです。話すことが苦手なのでもう少し努力出来ればと思っています。
―― 今の自分を一言で例えるならなんですか。
私は何だろう‥‥難しいですね。なかなかパッと思いつかないんですが、犬を飼っているのですが 、今、犬のしつけを頑張っています。飼って1年くらい経つのですが、まだ噛まれたりするんです。毎日が犬との闘いって感じなので、「闘い!」です。
―― 今後どんな人になりたいですか。
表現することが凄く好きなので、お芝居はもちろんですが、芝居以外のことでも表現を続けられるような人になりたいと思いっています。物語を書くこともそうですが、お裁縫も凄く好きなんです。洋服をリメイクしたりしてて、たまに企画で自分がリメイクした洋服を着て出演したりもしていますね。あと、刺繍や編み物など色々なものを作ることが好きなので、そういうことを続けていけたらと思います。
―― 素敵ですね。小説を書かれるとしたらどんな内容で書かれますか。
どんなのでしょう、色々なジャンルが好きだから今はまだわからないです(笑)。私はエッセイしか書いたことがないんです。でもいつか書けたらいいと思っています。表現者であり続けたいです。
南沙良さんに初めて会ったのは、三島有紀子監督の『幼な子われらに生まれ』(公開:2017年)の完成披露試写会でした。もの静かだけれど、つい目がいってしまう少女は、瞬く間に映画で主演を務めるようになり、山田孝之さんが監督した映画では、『沙良ちゃんの休日』(MIRRORLIAR FILMS Season3)という本人の名前がついたタイトルの短編まで作られました。そのミステリアスなイメージと「サメ」が好きというギャップ!そんなところも彼女への好奇心を掻き立てる理由なのです。
文 / 伊藤さとり
写真 / 奥野和彦
心理療法室を営む窪司朗の娘である花はかつて一家で交通事故に遭い、司朗は脚に障害が残り、母は植物状態に、妹は顔に火傷を負った。その事故で心に傷を負った花のもとに、自身の母の心神喪失の原因を探る少年・四井純が訪れる。花は純と次第に心を通わせていくが、ある日突然、司朗が5年間の植物状態から目を覚ました母を連れて家に帰ってくる。司朗は「奇跡が起きた」と久しぶりの家族団らんを喜ぶが、花は違和感を覚える。「この人、お母さんじゃない」。
監督・脚本:片岡翔
出演:南沙良、大西流星(なにわ男子)、桜井ユキ、渡辺さくら、桜木梨奈、稲川実代子、二ノ宮隆太郎、玉木宏
配給:ハピネットファントム・スタジオ
© 2022「この子は邪悪」製作委員会
2022年9月1日(金) 全国公開
公式サイト konokohajyaaku