――『きのう何食べた?』では西島秀俊さんとタッグを組み、『八犬伝』では役所広司さん、今回の作品では岡田将生さんとタッグを組まれています。作品ごとに、バディとして見事な調和をみせられています。タッグを組むうえで大事にしていることはありますか。
「バディである」という自覚はありません。確かに、今あげられた作品はバディだと思いましたが、あまり考えてないかも(笑)。複数の役者で出演している場合は、それぞれの中でセッションをしていくけど、そのバディ的な存在、対一人となるとセッションが濃くなるんです。“こういう風にやれば、あっちはこう返ってくるだろう”というようなキャッチボール、セッションが普段よりも濃くなる感じがして楽しいです。
――演技を楽しんでらっしゃるんですね。
楽しまないと駄目ですね。でも、楽しむまでいくには、凄く大変な作業が必要で、たくさんの地味な作業をいっぱいして、その上でどれだけ現場で遊べるかが大事ですかね。相手とセッションするのが楽しいというところまでいくには、相当な努力が必要になるんです。楽しむまでが大変で‥‥、現場でとにかく共演者とのキャッチボール、セッションを楽しみたいんです。けれどもそこまでいくには、どれだけ充電しないといけないかとか、どれだけ失敗するかとか、いろいろありますね。だから書斎で脚本を見つめる時間は、凄く貴重で大きな時間です。
柔軟な演技で七変化する名優・内野聖陽さん。岡田将生さんとは初めての共演で「柔らかい愛されキャラを甘えも入れて演じるのが上手い方」と言っていましたが、現場では小澤征悦さんとも意気投合し、お互いを「セイちゃん」と呼び合っていたそうです。でも何故、小澤さんまで「セイちゃん」なのか?はラジオアプリを聴いていただくとして‥‥。内野さんが気弱な主人公を演じる姿が面白くして仕方がない。でもそれは内野さん同様、主人公のうちに秘めた熱さや優しさがあるからこそマッチした、ベストキャスティングもあってなのかもしれない。さまざまなタイプの登場人物に翻弄される内野さん演じる主人公【熊沢二郎】を楽しみつつ、スカッとする作品『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』は11/22公開です。
税務署に務めるマジメな公務員・熊沢二郎は、ある日、熊沢は天才詐欺師・氷室マコトが企てた巧妙な詐欺に引っかかり、大金をだまし取られてしまう。親友の刑事の助けで氷室を突きとめた熊沢だったが、観念した氷室から「おじさんが追ってる権力者を詐欺にかけ、脱税した10億円を徴収してあげる。だから見逃して」と持ちかけられる。犯罪の片棒は担げないと葛藤する熊沢だったが、自らが抱える”ある復讐”のためにも氷室と手を組むことを決意。タッグを組んだ2人はクセ者ぞろいのアウトロー達を集め、詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成。壮大な税金徴収ミッションに挑む。
監督:上田慎一郎
出演:内野聖陽、岡田将生、川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、鈴木聖奈、真矢ミキ、皆川猿時、神野三鈴、吹越満、小澤征悦
配給:NAKACHIKA PICTURES、JR西日本コミュニケーションズ
©2024アングリースクワッド製作委員会
2024年11月22日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
公式サイト angrysquad