Nov 20, 2024 interview

内野聖陽インタビュー 出会ってから撮影が始まる前まで、ひたすら監督と話し合った『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』

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――『きのう何食べた?』では西島秀俊さんとタッグを組み、『八犬伝』では役所広司さん、今回の作品では岡田将生さんとタッグを組まれています。作品ごとに、バディとして見事な調和をみせられています。タッグを組むうえで大事にしていることはありますか。

「バディである」という自覚はありません。確かに、今あげられた作品はバディだと思いましたが、あまり考えてないかも(笑)。複数の役者で出演している場合は、それぞれの中でセッションをしていくけど、そのバディ的な存在、対一人となるとセッションが濃くなるんです。“こういう風にやれば、あっちはこう返ってくるだろう”というようなキャッチボール、セッションが普段よりも濃くなる感じがして楽しいです。

――演技を楽しんでらっしゃるんですね。

楽しまないと駄目ですね。でも、楽しむまでいくには、凄く大変な作業が必要で、たくさんの地味な作業をいっぱいして、その上でどれだけ現場で遊べるかが大事ですかね。相手とセッションするのが楽しいというところまでいくには、相当な努力が必要になるんです。楽しむまでが大変で‥‥、現場でとにかく共演者とのキャッチボール、セッションを楽しみたいんです。けれどもそこまでいくには、どれだけ充電しないといけないかとか、どれだけ失敗するかとか、いろいろありますね。だから書斎で脚本を見つめる時間は、凄く貴重で大きな時間です。

柔軟な演技で七変化する名優・内野聖陽さん。岡田将生さんとは初めての共演で「柔らかい愛されキャラを甘えも入れて演じるのが上手い方」と言っていましたが、現場では小澤征悦さんとも意気投合し、お互いを「セイちゃん」と呼び合っていたそうです。でも何故、小澤さんまで「セイちゃん」なのか?はラジオアプリを聴いていただくとして‥‥。内野さんが気弱な主人公を演じる姿が面白くして仕方がない。でもそれは内野さん同様、主人公のうちに秘めた熱さや優しさがあるからこそマッチした、ベストキャスティングもあってなのかもしれない。さまざまなタイプの登場人物に翻弄される内野さん演じる主人公【熊沢二郎】を楽しみつつ、スカッとする作品『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』は11/22公開です。

取材・文 / 伊藤さとり
撮影 / 奥野和彦

作品情報
映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』

税務署に務めるマジメな公務員・熊沢二郎は、ある日、熊沢は天才詐欺師・氷室マコトが企てた巧妙な詐欺に引っかかり、大金をだまし取られてしまう。親友の刑事の助けで氷室を突きとめた熊沢だったが、観念した氷室から「おじさんが追ってる権力者を詐欺にかけ、脱税した10億円を徴収してあげる。だから見逃して」と持ちかけられる。犯罪の片棒は担げないと葛藤する熊沢だったが、自らが抱える”ある復讐”のためにも氷室と手を組むことを決意。タッグを組んだ2人はクセ者ぞろいのアウトロー達を集め、詐欺師集団《アングリースクワッド》を結成。壮大な税金徴収ミッションに挑む。

監督:上田慎一郎

出演:内野聖陽、岡田将生、川栄李奈、森川葵、後藤剛範、上川周作、鈴木聖奈、真矢ミキ、皆川猿時、神野三鈴、吹越満、小澤征悦

配給:NAKACHIKA PICTURES、JR西日本コミュニケーションズ

©2024アングリースクワッド製作委員会

2024年11月22日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開

公式サイト angrysquad

伊藤 さとり

映画パーソナリティ
年間500本以上は映画を見る映画コメンテーター。 映画舞台挨拶や記者会見のMCもハリウッドメジャーから日本映画まで幅広く担当。 自身が企画の映画番組、俳優や監督を招いての対談番組を多数持つ。 映画コメンテーターとしてCX「めざまし8」、TBSテレビ「ひるおび」での レギュラー映画解説をはじめ、TVやラジオ、WEB番組で映画紹介枠に解説 で呼ばれることも多々。 雑誌やWEBで映画評論、パンフレット寄稿、映画賞審査員、 女性監督にスポットを当てる映画賞の立ち上げもおこなっている。 著書「2分で距離を縮める魔法の話術」(ワニブックス)。 2022年12月16日には最新刊「映画のセリフでこころをチャージ 愛の告白100選」 (KADOKAWA)が発売 。
伊藤さとり公式HP: https://itosatori.net