Aug 29, 2020 interview

伊藤健太郎が語る『宇宙でいちばんあかるい屋根』撮影秘話と“役者としての過去と今”

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中学三年生という多感な年頃の少女つばめが主人公。隣に住む年上の大学生に淡い恋心を抱きながら、血の繋がらない母親のお腹に宿った新しい家族の存在に戸惑う中、不思議な老婆と出会う心温まる小説を映画化。上空から見下ろすカラフルな屋根の数々、そして宇宙に迷い込んだような浮遊するくらげの水族館。『新聞記者』(公開 : 2019年)で多数の映画賞を受賞した藤井道人監督が生み出す心の迷宮で若き演技人、清原果耶さんと大女優、桃井かおりさん。更にもう一つの葛藤として描かれるのが、つばめが恋する大学生、亨の内なる叫び。今年は出演作が目白押しでありながら、一作一作、物語にしっかりと溶け込み、細やかな表情で存在感をスクリーンに焼き付ける伊藤健太郎さんに出演作『宇宙でいちばんあかるい屋根』撮影秘話と、“役者としての過去と今”について語って頂きました。

再生ボタンを押すと伊藤健太郎さんのトークがお楽しみいただけます


―― まずは『宇宙でいちばんあかるい屋根』を観ての感想を教えて下さい。

改めて繋がりって大事なんだって思いましたし、シンプルに良い映画だと思いました。ファンタジーなんですけど、リアルに近い。だから観ている人達を置いてきぼりにしないし、距離感も近いので物語を追いかけることが出来ると思いました。本当に凄く素敵な映画に出演させてもらえたなという印象です。 

―― 清原果耶さんとのシーンがほとんどでしたが共演してみていかがでしたか?

凄くしっかりしているんですよ、撮影当時は確か17歳、なのにふと“年上だっけ?”って思う瞬間があって(笑)それくらいしっかりしていました。ちゃんと物語(現場)の中心に立っていて、“ついてこい”って感じではないんですけど、彼女の雰囲気にドンドン皆が飲み込まれていくような印象を強く持ちました。

―― 伊藤健太郎さんも早くから活動をされていますよね。

モデルとしては14歳からですが、芝居の現場にちゃんと入れたのは16歳か17歳ぐらいの時です。同じぐらいの年齢の当時は、そんな余裕なかったです。

―― 新人で入った当時と数多くの現場を経験してきた今とでは考え方が変わりましたか?

大きくは変わってないんですけど…明らかに変わったのは、頭の中で自分が出演している作品とか、演じるキャラクターのことを考えている時間が長くなりました。始めた頃はそんなに考えてなかったです。考え方もわからないし、仕事としてちゃんと理解してなかったのもあります。今は考える時間が格段に長くなっている気がします。 

―― 変わるきっかけがあったのですか?

『デメキン』(公開:2017年)は大きかったと思います。初主演で凄く楽しくて(笑)。今観ると“全然、芝居駄目だな”って思うし“もう少しこうすればよかった”って思う。ただ出演者全員が凄く楽しそうなんです。現場でも確かに楽しかったし、本当にスタッフも含め、男しか居ない現場で寝ずのスケジュールで2週間ぐらいで撮りきった作品なんです。思い入れも強いし、ちょっと自分が落ち込んだり、調子が悪い時とか『デメキン』を観るんです。そうしてもう一度自分の中のエンジンをかけ直す。そんな感覚があるので凄く好きな作品です。

―― 去年から今年にかけて本当にたくさんの作品に出演されていますね。監督達は皆、口を揃えて“伊藤健太郎くんは表情がとにかく良い”と仰っていました。今作のバイクで走るシーンでは、台詞が無くても横顔だけで感情が見えてきて印象的でした。演技をする上で、何か意識していることはありますか?

う~ん、これといって特別な何かはありません。何だろう?そうですね、自分の頭に浮かんだ感情そのものだと思います。表情を作ろうとはしていないんです。昔から想像力は凄く豊かだったので、それがあるのかもしれないです。

―― 感情を直ぐに吸収できる?

感情移入しやすいというか。全然関係ない人の話とかでも泣けたりするんですよね、嬉しかったりもしますね。  

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