E-girlsのメンバーにも、照れずに「ありがとう」と伝えたい
──さて、今作を見た人たちが、どんなことを感じてもらえたら嬉しいですか?
私自身、この作品を見て、言葉の大切さをあらためて感じたんです。だからこそ、撮影が終わった後に、母に照れながら、何気なく「ありがとう」と伝えたんです。母は普通に受け取っていると思うんですけどね(笑)。
──E-girlsのメンバーにも、気持ちを言葉に伝えることはできていますか?
メンバーにはまだ言えてないかも!でも、みんなは映画の予告をみて、「観に行きたい!」と言ってくれているんです。それはすごく嬉しいので、これからはそこで笑顔になるだけでなく、「ありがとう」と伝えようと思います。メンバーだと、さらに照れちゃうんですよね。
少しやんちゃで、頑張っている人がタイプです
──ありがとうございました。otoCotoでは、みなさんに愛読書を聞いているのですが、おススメの作品を教えてもらえますか?
最近はあだち充さんの『タッチ』を読みました。
──何かきっかけがあったんですか?
もともと、『スラムダンク』や『ワンピース』などの少年マンガが大好きなんです。そんな、真っ直ぐで熱い話を読みたいと思ったときに、母にオススメを聞いたら『タッチ』を教えてもらいました。『タッチ』の愛蔵版はすごく分厚いのに、すぐに読めてしまいました。一番泣いたのは<和也>が亡くなるシーン。移動中の飛行機の中で読んでいたのですが、ボロ泣きしてしまいました。
──<達也>と<南>の関係性もすごくいいですよね。
そうなんです。幼なじみってすごくいいなと思いましたし、憧れです。さらに、なにがあっても隣にいてくれるのが当たり前の関係性がすごく素敵だなと思ったんです。それに、<和也>がいなくなってから、<達也>へ気持ちが揺らいでいく<南>の心情もすごくしっかりと描かれていてキュンキュンしました。
──熱さを求めて読んでいたのが、胸キュンに変わっていったんですね。
たしかに、そうでした(笑)。もともと、熱くて一生懸命な主人公が好きなんです。だからこそ、野球に真っ直ぐに向き合う<達也>はカッコいいと思いましたね。
──ちなみに、石井さんは<達也>と<和也>ではどちらが好みですか?
う~ん…。たっちゃん!(達也)。やんちゃだけど、しっかりと<和也>を想っていて、野球に打ち込みながら、人前では絶対に泣かないところが好きですね。基本的に優等生の王子様タイプよりも、ちょっとやんちゃだけど頑張っている人が好きなんです。『ワンピース』のルフィもそのタイプ。不器用だけど、仲間のためなら頑張れたり、夢のために頑張っている人が理想のタイプです。
取材・文/高橋あや
撮影/三橋優美子
石井杏奈
1998年生まれ。東京都出身。2012年ドラマ『私立バカレア高校』で女優デビュー。同年10月に発売のE-girlsのシングル『Follow Me』に初参加し、E-girlsとしての活動も本格的に始動。2015年『ガールズ・ステップ』で映画初主演を務める。その後、『世界から猫が消えたなら』『四月は君の嘘』『スプリング、ハズ、カム』『たたら侍』などの作品に続々出演。
映画『心が叫びたがってるんだ。』
2015年に公開され、大ヒットした同名の劇場版アニメーションを、原作の持つ雰囲気を忠実に守りながら実写映画化。過去の経験から本音を言えなくなってしまった高校3年生の坂上拓実(中島健人)、幼少の頃に自分の一言がきっかけで両親が離婚してしまい、心を閉ざし、言葉を失ってしまった成瀬順(芳根京子)。そして、拓実の元彼女であり、拓実を言葉で傷つけてしまった過去を持つ仁藤菜月(石井杏奈)、さらに甲子園目前でケガをしてしまった田崎大樹(寛一郎)。この4人が学校で行われるミュージカルを通して、成長していく姿を描く。言葉にできない相手を好きだという想いだけでなく、言葉にした先を考えすぎて動けなくなってしまう登場人物たちの姿は、年齢関係なく、多くの人に響くはずだ。あらためて、言葉の大切さ、気持ちを伝える重要さを感じさせてくれる青春映画が完成した。
映画『心が叫びたがってるんだ。』
監督:熊澤尚人
原作:超平和バスターズ
出演:中島健人 芳根京子 石井杏奈 寛一郎
脚本:まなべゆきこ
音楽:横山克
制作:小川晋一/岩上敦宏/吉崎圭一/藤島ジュリーK.
プロデューサー:日高峻/清水博之/斎藤俊輔/和田倉和利
配給:アニプレックス
2017年7月22日(土)全国ロードショー
©2017「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会 ©超平和バスターズ
公式サイト:http://kokosake-movie.jp/
「心が叫びたがってるんだ。」超平和バスターズ(原作)阿久井真(作画)/小学館
劇場版アニメーション『心が叫びたがってるんだ。』のコミカライズ版。映画では描かれていない4人の複雑な想いや、過去などが丁寧に描かれている。舞台となった秩父の風景も、マンガでも忠実に描かれ、実写では表現が異なるように描かれた“玉子の妖精”も登場。アニメ映画とも、実写映画とも、また違う感覚を味わえる。
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「タッチ」あだち充/小学館
高校野球を台座に、双子の兄弟である上杉和也・達也と幼なじみの浅倉南の3人の恋愛を絡めた青春物語。アニメ、映画、ドラマなど様々なメディアで放送され、国民的作品として愛され続けている。ちなみに、「タッチ」とは、和也が亡くなったあと、達也に、野球も、恋愛も“バトンタッチ”するという意味からつけられていることがあだち充氏から明かされ、話題となった。
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「ONE PIECE」尾田栄一郎/週刊少年ジャンプ
世界中で読まれている、海賊王を夢見る少年、モンキー・D・ルフィを主人公する海洋冒険ロマン。夢への冒険、仲間たちとの友情といったテーマは、連載している週刊少年ジャンプの神髄である「友情・努力・勝利」に沿った作品となっている。深く練り込まれた物語は大人も夢中にさせ、いまや「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定されている。
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