──otoCotoでは、毎回インタビューさせていただいた皆さんにオススメの本について伺っているのですが、おふたりのこれぞ!という一冊を最後に教えてください。
神木 お先にどうぞ。
ぼくりり 僕は、『BLUE GIANT』というジャズを題材にしたマンガです。
神木 そうきたか! ジャズっておしゃれじゃない?
ぼくりり それが、そういうジャズに対するオシャレっていうイメージをぶち壊すような熱血マンガで超面白いんですよ。紙から音が聴こえてくる体験を初めてしたような気がします。
神木 では僕も音楽つながりで、『坂道のアポロン』を。空っぽだった主人公が、人からの愛を感じて奏でる音楽がどんどん変わっていくという描写がすごく良くて。この作品で音楽を好きになったり、セッションすることの楽しさを知る人が多いのではないかな。これも、紙から音が聴こえてくる作品です。
ぼくりり 神木さん主演で実写映画化、なんて日が来たら絶対に観てみたいですね。
神木 大好きな作品だからそんな風に言ってもらえるとうれしいな。
取材・文/加藤蛍
撮影/吉井明
神木隆之介
スタイリスト/猪塚慶太
ヘアメイク/INOMATA
ぼくのりりっくのぼうよみ
スタイリスト/DAISUKE Hara
衣装/Kazuki Nagayama
神木隆之介
1993年5月19日生まれ。埼玉県出身。『妖怪大戦争』(05)で第29回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、一躍注目される。その後も『桐島、部活やめるってよ』(12)や『バクマン。』(15)など数々の話題作に出演し、若手演技派俳優として活躍の幅を広げている。公開待機作に『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(8月4日公開)がある。
ぼくのりりっくのぼうよみ
10代前半の頃から動画サイトに自作の音楽を投稿。高校2年生で10代を対象にしたオーディション『閃光ライオット』に応募し、ファイナリストに選ばれる。TOKYO FM『SCHOOL OF LOCK!』で、その類まれなる才能を高く評価されたことで一躍脚光を浴び、2015年にアルバム『hollow world』でメジャーデビュー。最新アルバム『Noah’s Ark』が発売中。
映画『3月のライオン』
中学生でプロ棋士としてデビューした桐山零は、東京の下町でひとり暮らしをしている。幼い頃に家族を交通事故で失い、父の友人でプロ棋士の幸田に引き取られたことで、自らも棋士を目指すようになるが、零の才能が開花すると共に幸田家の家族関係に亀裂が入り、家を出ていくしかなかったから。生きるために将棋を選んだ零が、将棋のせいで再び孤独を抱えることとなり、それでも自分には将棋しかないとたった一人で盤と向き合い続けていたある日、橋の向こう側に住む川本家3姉妹と偶然出会い、温かい交流を通して少しずつ自分の居場所を見出していく零。そんな中、迎えたのは若手No.1を決める獅子王戦。様々な人生を背負った棋士たちが、頭脳と精神の全てを賭ける壮絶な戦いに零も身を投じていく。前後編を通して描かれるのは、闘う人たちだけが持つ苦悩、努力、孤独、歓喜を描いた愛と戦いの物語である。
映画『3月のライオン』
原作:羽海野チカ『3月のライオン』(白泉社刊・ヤングアニマル連載)
監督:大友啓史
出演:神木隆之介 有村架純 倉科カナ 染谷将太 清原果耶 ほか
音楽:菅野琢磨
前編主題歌:ぼくのりりっくのぼうよみ『Be Noble』(コネクトーン)
後編主題歌:藤原さくら『春の歌』(スピードスターレコーズ)
配給:東宝=アスミック・エース
【前編】3月18日(土)【後編】4月22日(土)2部作連続・全国ロードショー
公式サイト:http://3lion-movie.com
©2017映画「3月のライオン」製作委員会
「3月のライオン」羽海野チカ/白泉社
現在12巻まで刊行中(以下続刊)。青年コミック誌『ヤングアニマル』(白泉社)にて好評連載中。深い孤独を抱えながらも愛を求めて傷つき、もがきながらも前に進む“胸の中にライオンを飼っている男の子”高校生プロ棋士の桐山零と、彼を取り巻く人たちとの交流を通し、人間の愛おしさ、愚かさ、弱さを描くヒューマンドラマ。
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-神木隆之介さんのおススメの本
「坂道のアポロン」小玉ユキ/小学館
高校1年生の西見薫は、父親の仕事の都合で横須賀からひとり、長崎県佐世保市へ引っ越してきた。優等生で周囲に心を閉ざしがちな薫だったが、“札付きのワル”と恐れられる破天荒なクラスメイト・川渕千太郎との出会いが彼を変えていく。正反対の性格を持つ薫と千太郎だったが、ジャズを通してふたりの交流が始まっていく。アメリカの文化漂う海辺の街を舞台に、友情・恋心・音楽がまぶしく交錯する青春群像劇。2012年にフジテレビ「ノイタミナ」でアニメが放送された。
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-ぼくのりりっくのぼうよみさんのおススメの本
「BLUE GIANT」石塚真一/小学館
中学時代にジャズに魅せられ、仙台でたった独りテナーサックスを吹き始めた宮本大。高校卒業と同時に上京し、仲間と共にジャズトリオ「JASS」を結成する。ガムシャラに練習と演奏を重ねるが、ある出来事をきっかけに「JASS」は解散、大は単身ドイツへ。日本から世界へと舞台は移り、大の音はさらに大きく力強くなっていく。ジャズに魅せられた少年が世界一のジャズプレーヤーを志す物語。現在は『BLUE GIANT SUPREME』というタイトルでドイツを舞台にした続編が連載中。
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