これからの『X-MEN』を占う重要作
という最新作『ダーク・フェニックス』。シリーズの最後を飾るだけあって、派手なアクション場面にも出し惜しみがない。ミュータントヒーローたちがそれぞれの超能力を駆使して魅せるバトルが全編にわたって展開。特に一度は完成した作品に対してあえて再撮影を行い、まるごと作り直したという終盤3分の1の(半ばヤケクソ気味な)アクションシークエンスが何と言っても見どころだ。
監督はサイモン・キンバーグ。『X-MEN』映画シリーズには『X-MEN :ファイナル・ディシジョン』、『ファースト・ジェネレーション』、それに『フューチャー&パスト』と『アポカリプス』に、プロデューサーや脚本家として長らく関わってきた(『LOGAN/ローガン』や『デッドプール』などスピンオフシリーズにも製作で関与)。ジェニファー・ローレンスやジェームズ・マカヴォイら長い付き合いのキャストからの後押しもあって、今回は満を持して監督デビュー。シリーズと伴走してきたその功績を考えると、フランチャイズの大団円を作り上げるのは確かにこの男をおいて他にはいないと思える。
長らく製作・配給を担当してきた20世紀FOXの、ウォルト・ディズニー・カンパニーとの合併に伴って、19年続いた『X-MEN』シリーズは泣いても笑ってもこれで一旦終了となる。『アベンジャーズ』シリーズを完結させたばかりのディズニー=マーベル・スタジオに、いずれX-MENも合流することは既定路線だろう(マーベル・スタジオ総帥ケヴィン・ファイギは「X-MENのマーベル・シネマティック・ユニバースへの合流には、おそらく5年ほどかかるだろう」と言っているが)。フランチャイズの今後を占う意味でも、何よりアメコミ映画ジャンルに前人未到の足跡を残したシリーズの最後を見届ける意味でも、最新作にして最終作『X-MEN:ダーク・フェニックス』はどうしても観なくてはならない作品なのである。
文/てらさわホーク
人類を救う戦いから約10年。サイコキネシスとテレパシーの特殊能力を持つジーンは、宇宙ミッションでの事故が原因でダークサイドが増幅し制御不能に。そして、彼女の内に封じ込められていたもう1つの人格“ダーク・フェニックス”が解き放たれ、地上の生命体が全滅しかねない危機が訪れる――。X-MEN 最強、最大の闇、ジーンは世界を、X-MENを破滅させてしまうのか――。
監督・脚本:サイモン・キンバーグ
出演:ソフィー・ターナー、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、ジェシカ・チャステイン
配給:20世紀フォックス映画
公開中
©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/darkphoenix/
ブルーレイ:1905円(税抜) DVD:1419円(税抜)
発売中
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
©2013 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
ブルーレイ:1905円(税抜) DVD:1419円(税抜)
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