MCU作品で初のLGBTキャラが登場。監督は実写版『AKIRA』のメガホンをとる可能性も？
浅野忠信が演じるホーガンも再登場するが、新たなキャラクターで強烈なインパクトを与えるのは、女戦士のヴァルキリーだ。ソーを格闘大会に導き、かつてアスガルドにも住んでいたという、物語上でも重要なカギを握るこのキャラクター。演じるテッサ・トンプソンはSNSでこのキャラクターをバイセクシュアルだと明言している（これは原作コミックどおりでもある）。たしかにそのようなシーンも一瞬だけ描かれており、MCU作品で初のLGBTキャラというのが新鮮だ。
監督を務めたタイカ・ワイティティは、ニュージーランド出身。これまでの監督作で日本公開されたのは、『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』（14）のみだが、同作はトロント国際映画祭の観客賞（ミッドナイト・マッドネス部門）を受賞するなど、世界の映画ファンから、そのぶっとんだ演出の才能がすでに注目されていた。ワイティティは俳優としての経験もあり、今作でも惑星サカールの岩石のような囚人、コーグ役をモーション・キャプチャーで演じている。その動きを観察すれば、ワイティティの個性を実感できるかも!? 彼は次回作としてハリウッド実写版『AKIRA』の監督を務める可能性もあるようで、その活躍から目が離せない存在になりそうだ。
『ブラックパンサー』、『アベンジャーズ』＆『アントマン』最新作――2018年以降もMCU作品の新作が続く！
豪快＆痛快なノリを最後までキープし、観た後の爽快感が、MCU作品の中でも極上な『マイティ・ソー バトルロイヤル』。気になるのは、ソーやハルクが、来年公開の『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』にどう合流するかだ。ついに最強のヴィラン、サノスとの直接対決になだれ込むと言われる同作。スパイダーマンやドクター・ストレンジ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のメンバーも加わるので、過去最大のオールスター軍団が結成される。そしてある重要キャラクターの“最後”の勇姿も観られるらしい……。しかしその前に、MCU作品では、新たなヒーローの『ブラックパンサー』が2018年3月1日（木）に公開される。
『シビル・ウォー～』にもすでに登場していたブラックパンサーだが、単独主演となる新作では、アフリカの王国ワカンダの王でもある彼が、世界を揺るがす秘密を握っているという設定。その秘密がアベンジャーズの運命を大きく変えることになる。ブラックパンサー＝黒い豹という名の通り、しなやかでアクロバティックな動き、そして銃弾も跳ね返すスーツなどで、他のMCUのヒーローと一線を画す、ダーク＆クールなカッコよさに期待。
そして『～インフィニティ・ウォー』の直後には『アントマン・アンド・ザ・ワスプ（原題）』も控えている。前作のキャストに、ミシェル・ファイファー、ローレンス・フィッシュバーンが加わり、グレードアップした続編になりそうな予感だ。このように2018年も、公開ラッシュとなるMCU作品。『マイティ・ソー バトルロイヤル』でテンションを上げ、今から来年に備えておきたい！
文／斉藤博昭
映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』
ソーの前に“死の女神”ヘラが現れた。ソーの究極の武器ムジョルニア（ハンマー）を粉々に破壊するほどの力を持ち、復讐と野望に燃えるヘラは、ソーの故郷であるアスガルドへ攻撃を開始する。故郷を奪われたソーは、最強の敵を倒すため、盟友のハルクや宿敵ロキらと型破りのチーム“リベンジャーズ”を結成。ソーたちは史上最強の敵からこの世界を守ることができるのか。そして、ヘラの復讐の理由には、ソーの運命を変えるある秘密が隠されていた――。
監督：タイカ・ワイティティ
製作：ケヴィン・ファイギ
出演：クリス・ヘムズワース、トム・ヒドルストン、ケイト・ブランシェット、イドリス・エルバ、ジェフ・ゴールドブラム、テッサ・トンプソン、カール・アーバン、マーク・ラファロ、アンソニー・ホプキンス、浅野忠信、タイカ・ワイティティ
日本語吹替版キャスト：天海祐希、浅野忠信、沢城みゆき、三宅健太、平川大輔、金谷ヒデユキ
配給：ウォルト・ディズニー・ジャパン
©Marvel Studios 2017 All rights reserved.
2017年11月3日（金・祝）公開
公式サイト：http://marvel.disney.co.jp/movie/thor-br
『マイティ・ソー』
ブルーレイ＋DVDセット：3800円（税抜） 発売中
発売・販売元：ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C) 2011 MARVEL
『マイティ・ソー／ダーク・ワールド』
MovieNEX：4000円（税抜） 発売中
発売・販売元：ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C) 2014 MARVEL
「マイティ･ソー」
「マイティ･ソー ダーク･ワールド」
