燃え尽きる直前にバンドの純心と欺瞞を縫合し、臨界点にて自らへの哀悼の意を凍らせた最後のオリジナルアルバム。それが『PSYCHOPATH』である。
『BEAT EMOTION』は、BOØWYに関わった全ての人に対する腹心からの謝意をあえて隠し通そうとした“暗喩としてのポップ・アルバム”である。
憧れと挑むべき高い頂に向かって、BOØWYが制作した最初にして最後のコンセプト・アルバム、それが『JUST A HERO』である。
のちに「BOØWY前」「BOØWY後」と表現されるに至る“あらゆる面でのバンド埋蔵力”をはっきりと示し得たのがアルバム『BOØWY』である。
『INSTANT LOVE』は、音楽への探究心を逆境の中で開花させた野心作である。
空集合たる“Ø”の意味は、自分たちに音楽で意志を注ぎ込むことだった。『MORAL』はその第1歩である
『KAMAKURA』は、サザン6人ですべてを出し切って果てた、音楽殉死作である。
『人気者で行こう』は、今からでもグラミー賞に推薦したいほどのMasterpieceである。
『綺麗』は、バンドに降り積もった時間を噛み締めながら、次段階に照準を定めた挑戦作である。
『NUDE MAN』は、凝縮されたウェル・バランスの中に試みの一匙を加えた作品である。
『ステレオ太陽族』は、メガ・バンドになっていくサザンの胎動を感じる“蒼いブルース歌謡バンド”との決別作である。
『タイニイ・バブルス』は“逆サイドから駆け上がる”メンバーに桑田佳祐が呼応した“バンド覚醒作”である。