平庫ワカのコミック「マイ・ブロークン・マリコ」が、タナダユキ監督の力強さと繊細さを兼ね備えた演出、永野芽郁のこれまでのイメージを大胆に覆す役柄と演技、そして原作の持つ物語の力がひとつになり、人間の儚さと逞しさが、優しく熱をもって描かれた、映画『マイ・ブロークン・マリコ』。
この度、主人公シイノを演じた永野芽郁が作品への想いを語る特別映像が公開された。「オファーを受けた時の心境」や「役作り」、「シイノ役を演じて」、「完成した映画を観て」、「映画公開に向けて」と作品への想いを明かしている。
初めて原作を読み、原作に惚れ込んだ永野は、オファーを受け「めっちゃやりたいけど、めっちゃやりたくない」という初めての感覚を吐露。永野のイメージとは異なるシイノに役作りに関しても、「クランクインする3、4ヶ月前から喫煙者になった」と告白。
さらに、「(原作でシイノが履き潰しているという)マーチンを常に履いて過ごした」など、撮影前からのシイノ役への並々ならぬ想いをのぞかせる。撮影に入ってからも、「これが“違う人になる“ってことなんだと体感した」、「やってるときから永野芽郁としてここにいない」と、 「熱すぎてクラクラした」くらいシイノが憑依していた経験を明かしている。
完成した作品を、マリコを演じた奈緒と隣に座り観た永野は、「マリコなのか奈緒ちゃんなのか、観ている最中から真横で泣いているのが分かっていた」と、鑑賞中は涙を堪えていたようだが、鑑賞後涙でグシャグシャな奈緒の顔をみて、「涙腺崩壊した」と明かす。2度目の親友役を演じた奈緒との撮影を経て、「その時間を2人でもてるのは幸せ」と振り返る永野。
「最後にはパワーをもらえて、気づけば前向きに背中を押してくれるような、気づいたら救ってくれるような映画」と、最後に作品を語り、終わる映像だが、5分間の中に永野の本作への想いが溢れている。
先日、カナダ・モントリオールで行われたファンタジア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞し、益々公開が期待される映画『マイ・ブロークン・マリコ』は、9月30日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開。
鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨは、テレビのニュースで親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。学生時代から父親に虐待を受けていたマリコのために何かできることはないか考えたシイノは、マリコの魂を救うために、その遺骨を奪うことを決心する。「刺し違えたってマリコの遺骨はあたしが連れて行く!」。マリコの実家から遺骨を強奪、逃走したシイノは、マリコの遺骨を抱いてふたりで旅に出ることに。マリコとの思い出を胸にシイノが向かった先は‥‥。
監督:タナダユキ
原作:平庫ワカ「マイ・ブロークン・マリコ」(KADOKAWA)
出演:永野芽郁、奈緒、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊
配給:ハピネットファントム・スタジオ、KADOKAWA
©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会
2022年9月30日(金) 全国公開