7月15日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかで全国公開される映画『ボイリング・ポイント/沸騰』。本国イギリスでスマッシュヒットとなった本作の特別映像が公開された。
その内容とは、高級レストランを舞台に90分ワンカットとという、撮影方法を取り入れた本作だから生まれた、俳優たちの苦労や役作りの工夫に迫るもの。
映像は、オーナーシェフ・アンディを演じるスティーブン・グレアムと、副料理長・カーリー役のヴィネット・ロビンソンを中心に、実際にキッチンに立ちながら、撮影の流れをシミュレーションしながら、キャラクターの心境を役者とスタッフで確認し合う、緊張感にあふれた貴重なメイキング映像から始まる。
スティーブン・グレアムと痛快クライム・コメディ『スナッチ』(2000)でも共演した、ライバルシェフでタレントのアリステア・スカイ役のジェイソン・フレミングは、撮影現場をこう振り返る。
「恐怖は連帯感を生む。普通の映画だと NGが出たら撮り直すだけ。でも本作だと自分の出番以前のシーンも台無しになる。そんな現場の緊張感が役者からいい演技を引き出した。すごい面白い現場だった」と嬉しそうに答える。
またコック・フリーマン役のレイ・パンサキは
「スティーブンの記憶力はすさまじい。他の演者の動きまで覚えていた」と言い、撮影中に自分が次の動きをうっかり忘れたときに、瞬時にスティーブン・グレアムが自分の立ち位置まで教えてくれたエピソードを披露。
また俳優たちの役作りが見事だったと制作スタッフから語られる。出演する彼らそれぞれが、90分ワンカットの自然な動きをするため、自分が演じる役柄の仕事を見学したり、実際体験したそうだ。
バーテンダーを演じたタズ・スカイラーは、カクテルの講義を受講。そのうえ、バーでアルバイトまで経験したことが明かされる。映像では、彼がボトルをジャグリングしながら、カクテルを作る貴重な姿も。
タズ・スカイラーは、1995年生まれの26歳で、クールなルックスで人気を集めている新進気鋭のスーパールーキーだ。Netflixで実写ドラマ化が決定した「ONE PIECE」では、サンジ役に決定したことでも話題だ。
副料理長のカーリー役、ヴィネット・ロビンソンは、ミシュラン2つ星を誇るガストロパブの最高峰ハーウッド・ ア―ムスの女性シェフ、サリー・アビーの仕事を手伝いながら見学。
「“シェフとして最も苦労したことは何?”と いう質問への回答に涙が出そうになった」と振り返る。
「女性がシェフとして活躍することは並大抵のことではな い。でも最近のシェフたちは環境を変えようとしている。その結果、昔のような息苦しさが消えつつある」と語る。
90分ワンカット、つまりNGを出したらそこでやり直し。そんな緊張感のなか、スタッフ、出演者が一丸となって、本作が制作されたことがうかがえるメイキング映像となっている。
一年で最も賑わうクリスマス前の金曜日、ロンドンの人気高級レストラン。その日、オーナーシェフのアンディは妻子と別居し疲れきっていた。運悪く衛生管理検査があり評価を下げられ、次々とトラブルに見舞われるアンディ。気を取り直して開店するが、予約過多でスタッフたちは一触即発状態。そんな中、アンディのライバルシェフが有名なグルメ評論家を連れてサプライズ来店する。さらに、脅迫まがいの取引を持ちかけてきて…。
製作・監督・脚本:フィリップ・バランティーニ
出演:スティーヴン・グレアム、ヴィネット・ロビンソン、レイ・パンサキ、ジェイソン・フレミング、タズ・スカイラー
配給:セテラ・インターナショナル
© MMXX Ascendant Films Limited
2022年7月15日 全国公開