コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第210回
女優の深田恭子が、4月23日に丸の内ピカデリー1で行われた、映画『空飛ぶタイヤ』の完成披露試写会舞台挨拶に登壇した。
『半沢直樹』や『下町ロケット』、そして『陸王』など、映像化されれば必ずヒットするという安定感抜群の作家・池井戸潤の原作を初めて映画化した本作。 その中で、長瀬智也扮する主人公【赤松徳郎】の妻【赤松史絵】を演じたのが深田。長瀬とは、2009年放送のドラマ『華麗なるスパイ』以来の共演となったが、今回の作品の魅力について「男性の背中が素敵です!」と語ると、窮地の旦那を明るく励ます妻さながらに爽やかな笑顔を見せる深田だった。
一方の長瀬は今回、池井戸作品初参加となったが「慣れない社会派ドラマに挑戦しましたが、作品のメッセージに共感しましたし、このメッセージを皆さんに届けるために今日まで頑張ってきました」と熱く撮影を振り返ると、「爽快な逆転劇を見て、気持ち良く劇場を後にすることができると思います」と、その出来に自信をのぞかせていた。
また、『あなたにとって守りたいものは?』の問いに、長瀬は「愛する人じゃないですかね? 居ればですけど(笑)」と照れ笑いを浮かべながら、「あと出来れば、寺脇さんを守りたいです」と告白。【高幡真治】役の寺脇康文が「どういうこと?」と聞き返すと、「昔から本当にお世話になってんすよ。長生きしてください(笑)」と、1997年放送のテレビドラマ『D×D』で共演し、まだ10代だった自分を可愛がってくれた寺脇に対し深々と頭を下げる長瀬だった。
そして、同じ質問に深田は「やっぱり家族、周りの人たち、友達」と答え、そのまま続けて「犬」と口にすると、会場からは笑い声が。「何で笑うんでしょうねぇ」と擁護する長瀬に同調しながら、深田は「自分ができることは何でもしたいです。守れる自分でいたい!」と固く誓っていた。
舞台挨拶にはその他、本木克英監督、出演のディーン・フジオカ、高橋一生、小池栄子、阿部顕嵐、中村蒼、浅利陽介が登壇した。
なお、舞台挨拶前には、劇場ロビーにてレッドカーペットイベントも実施された。
映画『空飛ぶタイヤ』(松竹配給)
映画『空飛ぶタイヤ』(松竹配給)は、トラックの事故により一人の主婦が亡くなったことがきっかけで物語が大きく展開していく、テレビドラマ化もされた池井戸潤による同名ベストセラー小説を新たに映画化した作品。
監督:本木克英 脚本:林民夫 出演:長瀬智也、ディーン・フジオカ、高橋一生、深田恭子、岸部一徳、笹野高史、寺脇康文、小池栄子、阿部顕嵐、ムロツヨシ、中村蒼、柄本明、佐々木蔵之介、和田聰宏、木下ほうか、浅利陽介、六角精児、大倉孝二、津田寛治、升毅、谷村美月、近藤公園、村杉蝉之介、渡辺大、矢野聖人、田口浩正、斎藤歩、岡山天音、矢島健一、津嘉山正種、毎熊克哉、井上肇、高川裕也、木下隆行、木本武宏、池上紗理依 ほか