コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第148回
グラビアアイドルとして圧倒的な支持を集め、最近では女優としても活躍するSUPER☆GiRLSの浅川梨奈が、10月14日にTOHOシネマズ新宿で行われた、映画『恋と嘘』の初日舞台挨拶に登壇した。
本作は、少子化対策のため、満16歳になったら政府が最良の結婚相手を決めるという近未来を舞台にした異色のラブストーリーだが、この中で浅川は、主演の森川葵扮する【仁坂葵】のクラスメイトで、政府が選んだパートナーと交際中の女の子【小夏】を演じている。
好きなシーンについて聞かれた浅川は「初めて左手の薬指に指輪をはめたんですが、ずっとニヤニヤして口角が上がりっぱなしでした(笑)」と、ウットリした表情で語ると、「(指輪を)つけてくれる人が早くいればいいなぁ」と、心の声を漏らしていた。
そんな浅川とは以前から知り合いだという、同じくクラスメイトの【秋帆】を演じた田辺桃子は「浅川が指輪を葵さんに見せるシーンがあるんですけど、左手がキラキラしてるんですよね。隣でキャッキャしてる自分が悲しかったです。(浅川が指輪を)ずっと自慢してくるんですよぉ」と、浅川に対し嫉妬と不満を抱いていた。
また、この[政府通知]の制度がアリかナシか問われた登壇者たち。
アリと答えた森川は「(この制度は)知れば知るほどいいなと思いました。すごく考えられているというか、16歳でその通知が届くというのは早い気もするんですが、16歳っていうとまだ世の中のことを知りきっていない年齢なので、素直に受け入れられると思いますし、本当の好きっていう感情にまだ気づかないまま最良のパートナーと結婚できるというのはいいのかなと思いました」と、しっかりとした自身の考えを述べると、「生きてて運命の相手と出会える可能性ってかなり低いじゃないですかぁ」と、思わずポロリ。“すでに出会っている人に失礼だ”という周りからの圧力を受け、「いや、出会ってる!出会える!!(笑)」と、すぐさまその言葉を訂正していた森川だった。
そして、浅川はというと、森川と同じくアリと回答し「冷静に考えたら夢があるなと思いました。もしかしたら相手が芸能人かもしれないじゃないですか。私は政府通知がないと結婚できないと思うので、決めてもらえるんだったら人生安パイかなと(笑)」と自己分析し、自身の結婚は受動的であることを吐露していた。
舞台挨拶にはその他、古澤健監督、出演の北村匠海、佐藤寛太、主題歌と挿入歌を担当した阪本奨悟が登壇した。
映画『恋と嘘』(ショウゲート配給)
映画『恋と嘘』(ショウゲート配給)は、超・少子化対策法案、通称「ゆかり法」が施行され、国民の遺伝子情報を分析し、国が最良の結婚相手を決める政策が採られている近未来を舞台にした、ムサヲによる同名人気漫画を実写映画化した作品。
監督:古澤健 脚本:吉田恵里香 出演:森川葵、北村匠海、佐藤寛太、浅川梨奈、田辺桃子、遠藤章造、徳井義実、眞島秀和、温水洋一、中島ひろ子、三浦理恵子、木下ほうか ほか