コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第86回
7月スタートのフジテレビ系ドラマ『僕たちがやりました』(火曜・後9時)に主演し、28歳にして高校生役を務めることも話題となっている、俳優の窪田正孝が、6月2日にYouTube Space Tokyoで行われた、映画『東京喰種 トーキョーグール』のキックオフイベントに出席した。
本作で窪田は、事故に遭い、喰種(グール)の少女の臓器を移植されたことで半喰種になってしまった青年【金木研(カネキ)】を演じているが、オファーを受けた時の気持ちを「サプライズ!」の一言で表すと、「生みの親の先生から直々にオファーを頂けて光栄です」と、喜びをあらわにしていた。
その先生こと原作者の石田スイ氏は、今回の実写化について「映画の場合、主演のカネキを窪田さんにお願いできるなら観てみたいと思いました。初めて窪田さんを拝見した時に、『東京喰種』の映画はやるつもりはないけど、万が一やるなら窪田さんでと思ったんです」と、肖像の関係で会場には姿を現さなかったが、永江智大プロデューサーを介し、福岡からネットを通じて窪田にメッセージを届けていた。
そして、本作のメガホンを執ったのは、これが長編デビューとなる萩原健太郎監督。 現在は編集作業中とのことだが、映画の出来には「自信はあります!」と確信を持ち、俳優部の演技、特に窪田の演技に関しては「ギリギリのリアリティを保つラインというか、バランスを取るのが上手いんです。いつも想像を超えてくるので、見ていて本当に楽しかったです」と、大絶賛していた。
さらに、本作の主題歌が、RADWIMPSのボーカル・野田洋次郎によるソロプロジェクト[illion]が歌う「BANKA」に決定したほか、早くも世界23カ国での配給も決定。7月には各地でプレミアが開催される。
イベントに出席した、松竹の大角正常務取締役は「松竹が目標にしているのは、今年度の実写映画のベスト5に入ることです」と、アニメ作品が牽引する現在の映画興行界に一石を投じるべく、力強い言葉で大ヒットを誓っていたのだった。
配給が決定している国は下記の通り。
台湾、香港、マカオ、シンガポール、マレーシア、ブルネイ、インドネシア、ベトナム、タイ、フィリピン、ドイツ、オーストリア、スイス、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダ、韓国、中国、スペイン、イタリア、イギリス、アイルランド/計23カ国
映画『東京喰種 トーキョーグール』(松竹配給)
映画『東京喰種 トーキョーグール』(松竹配給)は、人間社会に紛れ込んで人を喰らう怪人「喰種(グール)」たちがはびこる東京を舞台にした、石田スイによる人気コミックで、アニメ化もされた「東京喰種 トーキョーグール」を実写映画化した作品。
公式サイト http://tokyoghoul.jp/