「孤狼の血」「佐方貞人」「合理的にあり得ない」など数々のシリーズが映像化されている、柚月裕子の小説「朽ちないサクラ」が、主演に杉咲花を迎えて実写映画化される。この度、本作のティザービジュアル、コメントが公開された。
原作は、柚月裕子の「サクラ」シリーズのはじまりとなる「朽ちないサクラ」。県警の広報職員という本来は捜査する立場にないヒロインが、親友の変死事件の謎を独自に調査し、事件の真相と次第に浮かび上がる“公安警察“の存在に迫っていく異色の警察小説で、発行部数は続編の「月下のサクラ」と合わせて累計27万部を突破している。
主人公の県警・広報職員の森口泉を演じるのは杉咲花。『市子』『52ヘルツのクジラたち』と映画での主演が続く杉咲。単独主演作となる本作では、自責と葛藤を繰り返しながら強さを手に入れていく主人公を繊細な演技で体現する。
メガホンをとるのは、これまで「八月は夜のバッティングセンターで。」「真夜中にハロー!」などのドラマを手掛け、今年5月には『帰ってきた あぶない刑事』の公開も控える原廣利監督。
【コメント】
▼杉咲花
この物語は、ひとりの人物の失敗から始まります。私はその出来事に温もりの眼差しを向けることはできないけれど、失敗に向き合い、責任を取ろうとする姿を見捨ててはいけないと思いました。“再生を見守る”という世の中のあるべき姿のひとつとして、この映画に関わる価値を感じ、緊張を抱きながら演じました。いつの日か失敗してしまったことのある誰かにも、他者の失敗を許してあげられない誰かにも、この映画が届いてほしいです。
▼原廣利(監督)
撮影したのは去年の春に差し掛かる頃でした。タイトルにある通り「サクラ」がキーワードになってきます。「正義」とは一体何か?それぞれの「正義」が交錯する時に、サクラを魅せることで物語の骨格を表現したい。スタッフ・キャストと共に考え、アイディアを出し合い、全力で撮影していきました。森口泉を演じる杉咲花さんの真っ直ぐ真相を見つめる眼は、僕自身何度も鳥肌が止まりませんでした。
▼柚月裕子(原作)
この作品は、世の中の理不尽や不条理なことに、懸命に立ち向かっていく人間を書きたくて出来上がったものです。主人公の森口泉は、親友の死をきっかけに事件の真相と社会の闇に迫っていきます。泉は、迷いながら、悩みながら、ときに諦めそうになりながらも、必死に前に進んでいきます。がんばる泉を、杉咲花さんがどのように演じてくださるのか、とても楽しみです。泉を、そして作品に登場する人々を応援しています。
映画『朽ちないサクラ』は2024年6月21日(金)より全国公開。
愛知県平井市在住の女子大生が、度重なるストーカー被害の末に、神社の長男に殺害された。地元新聞の独占スクープ記事により、警察が女子大生からの被害届の受理を先延ばしにし、その間に慰安旅行に行っていたことが明らかになる。県警広報広聴課の森口泉は、親友の新聞記者・津村千佳が約束を破って記事にしたと疑い、身の潔白を証明しようとした千佳は、1週間後に変死体で発見される。自分が疑わなければ、千佳は殺されずに済んだのに‥‥。自責と後悔の念に突き動かされた泉は、自らの手で千佳を殺した犯人を捕まえることを誓う。
監督:原廣利
原作:柚月裕子「朽ちないサクラ」(徳間文庫)
主演:杉咲花
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会
2024年6月21日(金) TOHOシネマズ日比谷他全国公開