嚙まれたら化け物になってしまう謎の感染症が流行した。突如として生き血を求めて人間を食らう”ゴーレム”に支配された世界で、竹内涼真演じる主人公の間宮響たちが必死に生きるサバイバルドラマ「君と世界が終わる日に」。
2021年1月にSeason1のテレビ放送がスタートし、地上波ゴールデン帯連続ドラマでは初となる“本格ゾンビ作品”として注目を集めた。その後、Season2~4までがHuluで独占配信され、年間視聴者数ランキング「Huluオリジナル部門」で3年連続1位を獲得。そして、この度、視聴者からの熱い支持を受けた本作が『劇場版 君と世界が終わる日に FAINAL』として2024年1月26日に公開された。
Season3で愛する恋人 小笠原来美 (中条あやみ) との間に産まれた愛娘・ミライが、抗体ワクチン用の研究材料として捕らえられてしまい、Season4で手がかりを掴んだ間宮響 (竹内涼真) が、いよいよ本作で、ミライを取り戻すため、ワクチンの研究が進められているタワーに潜入する。
待ち受けているのは、ミライをさらった張本人、シンジ。
感染症の研究していた学生だった彼は、Season3最終話で、ゴーレムウィルスを生み出した元凶である首藤博士の息子だと明かされていた。
ついに主人公と直接対決が果たされる本作で、首藤シンジを演じた須賀健太さんに、ドラマからのきみセカについて、ドラマ版とは異なるシンジについて伺った。
ドラマ版と劇場版の違い
ーー須賀さんはドラマ「君と世界が終わる日に」のSeason3から出演されていますが、この時すでに、劇場版のオファーはあったんですか?
劇場版っていうお話はまだ聞いていなかったです。ただ最初にお話をいただいた時に、「Season3では味方なんですけど、もし続いたとしたら、そのときはちょっと裏のあるような役柄です」っていうのは聞いていました。スタッフさんの中では、放送中から先を見据えた形になっていたんだと思います。
当時、滝藤賢一さん演じる首藤博士の息子っていうことだけは漠然と聞いてはいたんです。だけど、どういう経緯で敵側の動きをしていくのかっていう細かい部分は、全然わからなかったので、まさか劇場版でこういう形になるとは、思いませんでした。
ーーしかしSeason3は、完全に衝撃的なラストで終わるじゃないですか?
そうですね(笑)。Season3は、僕の演じるシンジの登場回でもあったので、全6話を使って少しずつ本当の自己紹介をしていくような感じでした。
ーー須賀さんは、シンジはどういう人間だと思って演じていましたか?
Season3の段階では、細かい動機がわからなかったこともあるんですけど、複雑なキャラクターでした。
怪我をしながらも響と一緒に行動をする反面、ある意味悪役にも見える。何かを隠し持っているキャラクターは、演じる上で、感情の整理の仕方が難しかったです。
今回劇場版でまたシンジを演じるにあたり、打ち合わせの段階で「全然違うキャラクター像として描いてもらっていい」と監督から言っていただいて、それをベースにしつつ、何かSeason3からの繋がりみたいなものが得られればいいなと思って演じていました。
ーー劇場版を拝見して、いつも誰かの後ろにいるようなドラマ版のシンジとは明らかに違うと思いました。
そうなんですよ、今回の劇場版は本当にSeason3にいたシンジの欠片もないので(笑)。僕も迷ったところではあったんですけど、演じきることを重視しました。
逆説的にシンジは、ずっと感染症を研究している研究員のチーフだったから、Season3で響と行動していたことによって生きる実感みたいなもの得て、そこがあったからこそ響の子どもをさらって研究に没頭した。
そういったある種サイコパス的な感情のほうが、シンジのとった行動としては一番理解しやすかったです。