Nov 30, 2023 news

“アウステルリッツの戦い”シーンの舞台裏とは リドリー・スコット監督が“軍師”ナポレオンの戦略について語る特別映像も公開 映画『ナポレオン』

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ホアキン・フェニックス主演、リドリー・スコット監督による映画『ナポレオン』。この度、リドリー・スコット監督が“軍師”ナポレオンの戦略について語る特別映像が公開された。またあわせて、リアルと特殊効果の相乗効果で再現された氷上の戦いの制作秘話も公開された。

ナポレオン史上最も華々しい功績をあげたとされる“アウステルリッツの戦い”。この有名な戦いは本作にも登場する。
そんな大迫力のシーンを手掛けたのは、『グラディエーター』『ゼロ・グラビティ』で2度のアカデミー賞も受賞している特殊効果スーパーバイザー、ニール・コーボールド。

コーボールドは「『ナポレオン』を引き受けることは当然だった。特殊効果スーパーバイザーにとっては夢物語であるリドリー・スコットの大作です」「リドリーは戦いの最中は、混乱を見せたいのです。多くの血、飛び散る血や泥、役者にこびりつくように濡れた泥、四方八方から飛んでくるもの、多くの煙などを使って、彼は観客を戦いに引き込みます」と語る。

特にアウステルリッツの戦いのシーンでは、彼の手腕が発揮され、雪で凍った湖そのものを作り上げることから始まった。「リドリーの典型ですが、今まで私が手がけた中で最大の雪のエフェクトでした。最初にロケ地を見た時は、200〜300エーカーの単なる広大な野原でした。ここを氷の湖に変えて落ちるようにするためには、大きな穴を掘り、傾斜をつけ、固めることが必要でした。ロジャー・ホールデン率いるグリーンチームは素晴らしい仕事をし、氷の湖の表面を再現してくれました。そこを私の雪氷チームが氷で固めたのです」と話す。

スコット監督と過去4作品で協働した調馬師ダニエル・ナプロス曰く、重要なのは実際の馬ができることと、機械仕掛けの馬を使う必要がある場合とを見極めることだと言う。本作では安全な範囲内で、できる限り実際の馬を起用。馬が走れるように、雪の層の下に子どもたちの遊び場の下に敷くようなゴム製のマットを敷いた。ナプロスによれば、馬はスロープを下って水に入ることができ、泳ぐ訓練もでき、スロープを上がって水から出ることもできる。しかしこのアウステルリッツの戦いのシーンでは、馬が氷を突き破って落下する様子を表現するために、ナプロスは再びコーボールドにバトンを託した。

コーボールドは機械仕掛けの馬を使い、スタント用のタンクを制作。「私たちは30メートル×40メートルのタンクを地面に掘り、そこを氷に人が落下するFXエリアとして使いました」と説明する。そしてトラップドアのような仕掛けを作り、8台のカメラで、1〜2テイクですべてを撮影。「数回しか撮影しないようにセットアップするのに時間がかかりましたが、50から60回の撮影ができました。信じられないほど効率的な作業方法です」と、制作秘話を明かした。リアルさと特殊効果の相乗効果が再現を可能にした迫力の戦闘シーンにも期待したい。

映画『ナポレオン』は2023年12月1日(金)より全国の映画館で公開。

作品情報
映画『ナポレオン』

1789年。自由、平等を求めた市民によって始まったフランス革命。マリー・アントワネットは斬首刑に処され、国内の混乱が続く中、天才的な軍事戦略で諸外国から国を守り皇帝にまで上り詰めた英雄ナポレオン。最愛の妻ジョゼフィーヌとの奇妙な愛憎関係の中で、フランスの最高権力を手に何十万人の命を奪う幾多の戦争を次々と仕掛けていく。冷酷非道かつ怪物的カリスマ性をもって、ヨーロッパ大陸を勢力下に収めていくが‥‥。

監督:リドリー・スコット

出演:ホアキン・フェニックス、ヴァネッサ・カービー、タハール・ラヒム、ルパート・エヴェレット

配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

2023年12月1日(金) 全国公開

公式サイト napoleon-movie