巨匠・黒澤明の助監督を務めた小泉堯史監督が、日本映画を代表する豪華キャストとスタッフとともに、多くの人命を奪う疫病と闘った町医者の愛と感動の実話を描く本格時代劇、映画『雪の花 ―ともに在りて―』。この度、本作キャストの役所広司と松坂桃李が対峙するシーンのメイキング映像が公開された。
江戸時代末期。死に至る病・疱瘡(天然痘)が大流行し、多くの人命が奪われていく中、福井藩の町医者・笠原良策(松坂桃李)は、どうにかして人々を救う方法を見つけようとする。妻・千穂(芳根京子)に支えられながら、京都の蘭方医・日野鼎哉(役所広司)に教えを請いに出向いた良策は、異国では疫病の予防法として「種痘」が行われている事を知る。予防法成功の鍵となる「種痘の苗」を入手すべく、様々な困難にぶつかりながらも絶対に諦めない良策の志は、やがて藩を、そして幕府をも巻き込んでいく。知られざる無名の町医者は、どのようにして日本を救ったのか。
この度公開された映像は、福井から訪ねてきた良策に鼎哉が蘭方を学ぶ上での心構えを語るシーンのメイキング。この日が撮影初日だった役所は撮影前に小泉監督と打合せし、入念に自身のセリフをチェック。白い衣装に身を包んだ役所の姿を初めて見た松坂は「まるで(黒澤明監督の)『赤ひげ』かと思った!」と語るが、その言葉通り、長い髭を生やした役所の姿はどこか『赤ひげ』の三船敏郎を彷彿とさせる。さらに、本作では『赤ひげ』で実際に使用された薬をすりつぶす道具、薬研(やげん)が特別に使用されており、この薬研は1月25日(土)より吉村昭記念文学館にて展示される予定となっている。
小泉監督の作品には『蜩ノ記』『峠 最後のサムライ』に続いての参加となる役所は「小泉監督の作品にはどんな形でも参加したいと思っていた。」と小泉監督作品への意欲を見せる。小泉監督も「役所さんは演じる人物をきちんとつかんで、立ち上がらせてくれる俳優さん。ご一緒できるのは本当に心強いです。役に対する取り組み方が非常に真摯で、安心して任せられる。」と役所への絶大な信頼を寄せていることを明かした。
映画『雪の花 ―ともに在りて―』は2025年1月24日(金) 全国公開。
天然痘の絶対確実な予防法が異国から伝わったと知った福井藩の町医者・笠原良策は、京都の蘭方医・日野鼎哉に教えを請い、ま私財をなげうち種痘の苗を福井に持ち込む。妻・千穂に支えされながら、自らの利益を顧みずに、天然痘に侵された日本を救おうと立ち上がった、実在の知られざる町医者・笠原良策が、いま問いかける[生きる希望]とは。
監督:小泉堯史
原作:吉村昭「雪の花」(新潮文庫刊)
出演:松坂桃李、芳根京子、三浦貴大、宇野祥平、沖原一生、坂東龍汰、三木理紗子、新井美羽、串田和美、矢島健一、渡辺哲、益岡徹、山本學、吉岡秀隆、役所広司
配給:松竹
©2025映画「雪の花」製作委員会
2025年1月24日(金) 全国公開
公式サイト movies.shochiku.co.jp/yukinohana