ドラマ「D.P.-脱走兵捜査官-」のソクポン役などで知られる、俳優のチョ・ヒョンチョルが長編初監督を務めた、映画『君と私』。この度、本作の予告映像とポスタービジュアルが公開された。

本作は、2014年4月に韓国で発生したセウォル号沈没事故を題材に、済州島行きの修学旅行を明日に控えた2人の女子高生セミとハウンが過ごす、夢のような1日を描いた物語。監督・脚本を手掛けたのは、名バイプレーヤーとして多種多様な役柄で活躍する俳優チョ・ヒョンチョル。長編監督デビュー作ながら、7年の歳月をかけて丁寧に織り上げた脚本は高い評価を受け、韓国3大映画賞の1つ、青龍映画賞にて『ソウルの春』や『パスト ライブス/再会』などの大ヒット作を押さえ、最優秀脚本賞と新人監督賞をダブル受賞する快挙を果たした。

胸に想いを秘めるセミを演じるのは、映画『スウィング・キッズ』や『サムジンカンパニー1995』での好演が光ったパク・ヘス。セミが想いを寄せるハウン役に、日本でも社会的ブームを巻き起こしたNetflixシリーズ「イカゲーム シーズン2」、映画『あしたの少女』で迫真の演技を見せたキム・シウン。若手実力派の2人が10代の揺れ動く心情を体現している。

この度公開された予告映像では、今年フジロックフェスティバルにも出演し話題を呼んだ韓国のバンド、ヒョゴのメインボーカルを務めるオヒョクによる音楽が響く中、修学旅行の前日を共に過ごすセミとハウンの姿が映し出される。チョ監督は、「劇中のシーンが夢のように見えたらいいと思った。光が豊かで、生きて動いているように見えてほしかった」と語っており、春の温かな陽光を、最大限映像に落とし込みながら撮影が行われた。冒頭に流れる「だれかの記憶の中では忘れ去られていくとしても、春がくるたびに、心を痛めている方がいることを思い出して欲しい」という監督のメッセージからは、本作に込められたチョ監督の強い想いを感じ取ることができる。


映画『君と私』は、2025年11月14日(金)より全国順次公開。

修学旅行の前日。セミは教室で不思議な夢を見た。胸騒ぎを覚えたセミは学校を抜け出し、想いを寄せるハウンの病室へと走る。自転車との衝突で脚をけがしたハウンは、修学旅行を諦めて入院中なのだ。セミは、一緒に修学旅行に行こうと必死でハウンを説得し、ビデオカメラを片手に何とか旅費を工面しようとする。しかしどこか煮え切らないハウンの態度に、セミの抑えていた感情がついに溢れ出す。心に秘めてきた想いを、今日こそ伝えたい。お互い言葉にならない気持ちを抱えたまま、2人だけの夜が訪れた。
監督:チョ・ヒョンチョル
出演:パク・ヘス、キム・シウン、オ・ウリ、キル・へヨン、パク・ジョンミン
配給:パルコ
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2025年11月14日(金) 渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開
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