Mar 10, 2023 news

日本映画の変革者、故・河村光庸プロデューサーの“熱き想い”を引き継いだ藤井道人監督 最新作 映画『ヴィレッジ』

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日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞し、大ヒット作『余命10年』など多くの話題作を手掛ける藤井道人監督と、日本映画の変革者として絶えず注目作を世に贈り出してきた故・河村光庸プロデューサーの遺志と遺伝子を受け継いだ、スタジオ・スターサンズの制作チームが結集して制作された映画『ヴィレッジ』。

この度、第46回日本アカデミー賞®において会長特別賞を受賞した河村プロデューサー。これまでの河村プロデューサーが手掛けた作品の歴史を振り返りながら、スタッフ、キャスト、作品へと、その“熱き心”が受け継がれていく様子が映し出されたスペシャル映像が公開された。

河村光庸プロデューサーは、2008年に映画会社スターサンズを設立して以降、 社会性と娯楽性を併せ持った独自の企画力で、世に一石を投じる作品群を送り出してきた。『あゝ荒野』『宮本から君へ』『新聞記者』『MOTHER マザー』『ヤクザと家族 The Family』『パンケーキを毒見する』『空白』 など、プロデュースを手掛けてきた数々の作品は、常に大きな話題をさらい『新聞記者』では第43回日本アカデミー賞®で、作品賞など主要3部門を含む、全6部門を制覇し、プロデューサーとして新藤兼人賞も受賞した。一方、スクリーンの外でも 『宮本から君へ』では国を相手に表現の自由を求めて訴訟を起こすなど、映画の制作だけでなく、映画業界や映画ファンのために、権力に対して声を出すことを恐れない、日本映画界に変革を巻き起こしてきたプロデューサーだった。

その河村プロデューサーが、最期に映画づくりの遺伝子を託した一人が、自らが『新聞記者』の監督に抜擢し日本映画界の寵児となり、映画『ヴィレッジ』の公開が控える、藤井道人監督。本作の撮影現場には河村プロデューサーも精力的に顔を出しており、藤井監督、主演の横浜流星らと笑顔で写真に収まる貴重なオフショット画像も披露された。

映画『ヴィレッジ』の始まりは、河村プロデューサーから藤井監督ヘのヘルプコールだった。河村プロデューサーが藤井監督を呼ぶのは企画が行き詰まってピンチに陥ったときだそうで、『新聞記者』も『ヤクザと家族 The Family』のときも同様。河村プロデューサーにとってはまさに最強の助っ人であり、藤井監督もまた、それをチャンスに変えて自分の力に還元してきた。藤井監督は「河村さんは感覚的なところも多いので、脚本づくりは常に難航するんですけど、 そのたびに『頼むよ~俺はもう先が長くないんだから~』という技を使ってきて。その言い方はずるいよと思いながら も、わかりましたと(笑)。今回も河村さんがやりたいことをヒアリングしながら脚本に落とし込んでいきました」と 企画のスタート秘話を明かしている。

主人公の優を演じるのは、人気・実力を兼ね備え、出演作が相次ぐ横浜流星。若手時代から互いに切磋琢磨して きた藤井監督との6度目のタッグとなる本作で満を持して長編の主演を務めた。さらに黒木華、古田新太、中村獅童をはじめとした豪華出演陣との共演で“今までに観たことない横浜流星”として新境地を魅せている。

河村プロデューサーは、本作の撮影終了を見届けた後、本編の完成を観ることなく2022年6月11日にこの世を去った。その意志と遺伝子を受け継いできた藤井監督、制作チーム、キャスト陣、全ての想いが託された映画『ヴィレッジ』が語りかけてくるものに注目したい。

作品情報
映画『ヴィレッジ』

夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村(かもんむら)。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃よりこの村に住んでいる片山優は、美しい村にとって異彩を放つ、このゴミ処理施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ、ゴミ処理施設で働く作業員に目をつけられ、希望のない日々を送っていた。そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに物語は大きく動き出す‥‥。

監督・脚本:藤井道人

出演:横浜流星、黒木華、一ノ瀬ワタル、奥平大兼、作間龍斗、淵上泰史、戸田昌宏、矢島健一 / 杉本哲太、西田尚美、木野花、中村獅童、古田新太

配給:KADOKAWA/スターサンズ

©️2023「ヴィレッジ」製作委員会

2023年4月21日(金) 全国公開

公式サイト village-movie.jp