Apr 11, 2025 news

第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品作 映画『遠い山なみの光』 新キャストに吉田羊、松下洸平、三浦友和ら 

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ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロの鮮烈なデビュー作を、石川慶監督が映画化する『遠い山なみの光』。この度、広瀬すず主演、二階堂ふみ共演で贈る本作の特報映像が公開され、あわせて追加キャストが発表された。

公開に先駆け、第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に選出され正式出品が決定している本作。この度新たに、追加キャストとして、長崎を離れイギリスで暮らす1980年代の悦子役に吉田羊が出演することが発表された。吉田は、広瀬すず演じる1950年代の長崎で暮らす悦子の、約30年後を演じる。

また、悦子(広瀬すず)の夫で傷痍軍人の二郎役に松下洸平、二郎の父でかつては悦子が勤務していた学校の校長であり、悦子が大きな信頼を寄せる緒方役で三浦友和が出演。さらに日本パートで柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜の出演も発表された。

日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、執筆のため、異父姉の死以来足が遠のいていた実家を訪れる。母の悦子は、長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、ニキは母の過去を何一つ聞いたことがない。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にする中で、最近よく見るという、ある「夢」について語り始める。

【コメント】

▼吉田羊
私演じる悦子は、主にイギリスでの撮影となりました。全編ブリティッシュアクセントの英語台詞は母国語でないもどかしさもありましたが、その不自由さと、言語に向き合った時間がそのまま知らず悦子の血肉になっていたと実感できたことは得難い経験でした。撮影現場では、石川監督と一体となり、複雑に交差する強さと弱さの中に浮かび上がる悦子の本心を手繰り寄せるような日々。それは途方もないようで、優しい作業でした。また今回、カンヌ国際映画祭への正式出品が決まったという報せを聞きとても嬉しく、この先、日本が誇る石川監督の作品が世界中の映画館でかけられる姿を想像しては今から昂揚しています。素晴らしい日英両チームとご一緒させていただきましたこと、心より感謝申し上げます。皆様にお届けできる日を心待ちにしております。

▼石川慶
ロンドン時代の悦子のキャスティングは、イギリスでの公開も見据えて海外チームとともに進め全会一致で吉田羊さんに決定しました。イギリス訛りの英語の習得のため誰よりも早く現地入りされて、完璧に“30年前に渡英した悦子”としてクランクイン。本読みでのイギリス人スタッフの驚きと敬意に満ちた表情が、その圧倒的な説得力を物語っていました。
松下さんは真摯に芝居に向き合い、次々と新たな表情を見せてくださいました。素晴らしい演技、ぜひご期待ください。三浦さんには僕の強い希望でオファーしました。役への姿勢、現場での佇まい、そして映画への深い洞察と愛情。そのすべてに学ぶことばかりでした。

映画『遠い山なみの光』は、2025年9月5日(金)より全国ロードショー。

作品情報
映画『遠い山なみの光』

日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、自著執筆のため、異父姉の死以来足が遠のいていた、母が一人で暮らす郊外の実家を訪れる。母の悦子は、長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、ニキは母の過去を何一つ聞いたことがない。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にする中で、最近よく見るという、ある「夢」について語り始める。それはまだ悦子が長崎で暮らしていた頃に知り合った、とある女性と、その幼い娘の夢だった。

監督・脚本・編集:石川慶

出演:広瀬すず、二階堂ふみ、吉田羊、カミラ・アイコ、柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜、松下洸平、三浦友和

原作:「遠い山なみの光」カズオ・イシグロ/小野寺健訳(ハヤカワ文庫)

配給:ギャガ

©『遠い山なみの光』製作委員会

2025年9月5日(金) 全国ロードショー