第38回東京国際映画祭のセンターピース作品が、山田洋次監督の最新作、映画『TOKYOタクシー』に決まったことが発表された。
センターピース作品とはオープニング作品、クロージング作品と並ぶ目玉として映画祭の中盤を盛り上げる、特別な存在感と大きな話題を象徴する作品。
今年のセンターピース作品となる、映画『TOKYOタクシー』は、大都市・東京を舞台に、終活に向かうマダムとタクシー運転手の1日の出会いを通して人生の喜びを謳い上げるヒューマンドラマ。

時代の移り変わりとそこに生きる人々を見つめ続けてきた山田洋次の91本目の監督作である本作は、松竹創業130周年記念作品として製作された。出演は山田作品に欠かせない倍賞千恵子、そして『武士の一分』以来19年ぶりに山田組へ参加する木村拓哉。さらに蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、韓国の俳優イ・ジュニョンらが脇を固める。
【コメント】
▼山田洋次(監督)
今の東京を映し撮るように作った『TOKYOタクシー』を、東京国際映画祭で上映できることを嬉しく思います。偶然出会ったドライバーと乗客の心が通じ合い、人生が重なり合っていく、運命のような1日を描きました。先の見えないこの時代に、観る人の人生に寄り添い光を灯すような映画であればと願っています。
▼市山尚三(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)
日本映画界を代表する巨匠・山田洋次監督の新作がかくも軽やかで瑞々しい作品となったことは大きな驚きでした。映画にはまだ多くの可能性があることを確信させてくれるこの傑作をセンターピース作品として上映できることを光栄に思います。
「第38回東京国際映画祭」は、2025年10月27日(月)から11月5日(水)まで開催。
<開催概要>
開催期間:2025年10月27日(月)~11月5日(水)
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
【オープニング作品】
『てっぺんの向こうにあなたがいる』
【センターピース作品】
『TOKYOタクシー』
公式サイト tiff

タクシー運転手の宇佐美浩二は、ある日85歳の高野すみれを東京・柴又から、神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。すみれは浩二に、「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と寄り道を依頼。タクシーで旅を共にするうち次第に心を許したすみれは、自らの壮絶な過去を語り始める。
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝原雄三
原作:映画「パリタクシー」(監督 クリスチャン・カリオン)
出演:倍賞千恵子、木村拓哉、蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、神野三鈴、イ・ジュニョン、マキタスポーツ、北山雅康、木村優来、小林稔侍、笹野高史
配給:松竹
©2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会
2025年11月21日(金) 全国ロードショー