Oct 13, 2022 news

“ワイン真空地帯”から4人の男が世界最高峰の大会に挑む!ドキュメンタリー映画『チーム・ジンバブエのソムリエたち』

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ワインの生産と消費はほとんどゼロ、2008年に始まった政治的混乱とハイパーインフレで経済が極度に混乱した“ワイン真空地帯”ジンバブエ共和国から南アフリカに逃れ、その後チャンスをつかみ、努力と才能で南アの有名レストランのソムリエとなった4人の若者たち。

彼らが「世界ブラインド・テイスティング選手権2017」に初参戦をする様子を描き、トライベッカ映画祭やシドニー映画祭で絶賛、観客賞を受賞した、ドキュメンタリー映画『チーム・ジンバブエのソムリエたち』。

この度、予告映像&場面写真が公開された。

予告映像では、ワインにまったく興味がなかった4人の若者たちが、政情不安定なジンバブエから逃れ、ワインと出会い、そこから才能が開花していく様子が語られる。いまやジョゼフはケープタウン屈指のレストラン「ラ・コロンブ」ヘッドソムリエ、ティナシェは世界のベストレストラン常連「ザ・テスト・キッチン」シェフソムリエ、パードンは南ア屈指のレストラン「オーベルジーヌ」ソムリエ、マールヴィンは高級リゾート「ケープ・グレイス・ホテル」ヘッドソムリエとなり、ジンバブエを代表してフランスで開催される世界最高峰のテイスティング大会へ出場していくまでに。

大会に臨む4人はブルゴーニュ地方に渡仏、フランスのコーチとともに、車の中でも、ブドウ畑の近くでも、ありとあらゆるところで運動選手さながらテイスティングの訓練を続ける。そしてついに23か国の超一流ソムリエが参加する大会の日がやってくる。白人至上主義のスノッブなワイン界にあって異質な彼らは常に注目の的。

ワインの女王ジャンシス・ロビンソン(大英帝国勲章 マスター・オブ・ワイン)は、「不利なのは否めない。テイスティング選手権では世界中のワインが出る。例えばロンドンなら手に入るワインも多いが、彼らはケープタウンにいて予算も限られている。しかもワインの世界は体質が古い。見かけるのは白人ばかり。多様性が乏しいせいで何かが失われていることが、4人の参加で明らかになるかも」と彼らを応援。さらには「4人のおかげで情熱が再燃した。ワインは彼らの人生を変え、彼らはワインに特別な敬意を抱いている」と絶賛する。

予告映像の後半では、ついにカメラは大会に潜入、まるでオリンピックのような各国のバトルとともに、スリリングな闘いの様子が写される。彼らは果たして、その勝負にどう向かっていくのか?祖国と家族の希望と期待を胸に、美しいブルゴーニュの風景の中でジンバブエの国旗を堂々と見せる彼らの姿が、勇ましくも美しく描きだされていく。

ワインジャーナリストの山本昭彦氏は、「愛好家向けのワイン映画ではない。国際情勢も盛り込んで、ワインを飲まない人の心も揺さぶる人間賛歌となっている」と本作を絶賛、ワインを通して見えてくる世界の姿にも注目が集まりそう。

映画『チーム・ジンバブエのソムリエたち』は、12月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国公開。

作品情報
映画『チーム・ジンバブエのソムリエたち』

“ワイン真空地帯”のジンバブエ共和国から、4人のソムリエが「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に初参戦する珍事が起きた。ジンバブエから南アフリカに逃れた難民かつ黒人の“チーム・ジンバブエ”を迎え撃つのは、“神の舌を持つ”23 カ国の一流ソムリエたち。先進国の白人が多数を占めるスノッブな世界に、故郷ジンバブエの威信をかけて乗り込んだジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィン。クラウドファンディングの支援を受けてワインの聖地フランスのブルゴーニュにたどり着いたものの、限られた経費で雇ったコーチは久し振りの晴れ舞台で大暴走。浮き足立つ“チーム・ジンバブエ”の波乱に満ちたスリリングなワインバトルの結末はいかに。

監督:ワーウィック・ロス

配給:アルバトロス・フィルム

© 2020 Third Man Films Pty Ltd

2022年12月16日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国公開

公式サイト team-sommelier.com