May 11, 2021 news

現実に抗う“出会うはずのない二人”の物語-第93回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート作品『少年の君』

A A
SHARE

この度、香港代表として第93回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートの『少年の君』(7月16日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマほか全国劇場公開)の特報映像が到着。

壮絶ないじめ、苛烈な受験戦争、ストリートチルドレンなど過酷な社会問題を描いたサスペンスでもありながら、主人公2人が魅せるピュアな魂の交錯が激しく胸を打つ本作。中国国内では諸般の事情により殆ど宣伝が行われないまま公開されたにもかかわらず、250億円近い興行収入を叩き出す大ヒット、青春映画ジャンルとしてみれば歴代1位の記録を樹立した。また香港アカデミー賞ともいわれる香港電影金像奨では作品賞・監督賞・主演女優賞を含む8冠を達成したほか、これまで実に57の映画賞を獲得(3月19日imdb調べ)。遂には第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされるなど圧倒的称賛を浴びている。本作の監督を務めたのは、『インファナル・アフェア』シリーズへの出演で知られる俳優・監督のエリック・ツァンの息子で、デビュー作から高い評価を獲得してきた俊英デレク・ツァン。中国で「13億人の妹」の愛称で親しまれる人気女優チョウ・ドンユイと、国民的アイドルにして本作で演技派俳優としての地位を確立したイー・ヤンチェンシーを主演に迎え、スリリングかつ繊細な美しき傑作を作り上げ、遂に監督作として初めて日本での全国劇場公開が決定した

https://youtu.be/iOdzi6aLLrs

特報映像では、優等生の少女と不良少年という“出会うはずのない二人”の出会いと、降りかかる厳しい現実に抗う様子がドラマティックに描かれている。

チョウ・ドンユイ演じるチェンは厳しい受験戦争の中で、いじめを受けている。一方ストリートチルドレンのシャオベイ(イー・ヤンチェンシー)は喧嘩に明け暮れ「俺には何もない」とつぶやく。そんな孤独の中で生きる二人は出会い、やがてお互いが唯一の心を許せる仲となっていく。幸せそうに一緒にバイクに乗っていると思えば、何かに追われ、警察に引きはがされたり、二人一緒にいることが許されない世界の中で「いつか一緒に並んで歩きたい」というセリフとともに離れて歩く映像が最後を締めくくり、二人の行く末が気になる特報映像だ。

映画『少年の君』

進学校に通う高校3年生のチェン・ニェン。大学進学のための全国統一入学試験を控え殺伐とする校内で、ひたすら参考書に向かい息を潜めて卒業までの日々をやり過ごしていた。そんな日々の中、同級生の女子がクラスメイトのいじめを苦に、校舎から飛び降り自らの命を絶った。少女の死体に無遠慮に向けられる生徒たちのスマホのレンズ、その異様な光景に耐えきれなくなったチェン・ニェンは、遺体にそっと自分の上着をかけてやる。しかしそのことがきっかけで、激しいいじめの矛先はチェン・ニェンへと向かうようになってしまう。彼女の学費のためと犯罪スレスレの商売に手を出している母親以外に身寄りはなく、頼る者もないチェン・ニェン。同級生たちの悪意が日増しに激しくなる中、下校途中の彼女は集団暴行を受けている少年を目撃し、とっさの判断で彼シャオベイを窮地から救う。辛く孤独な日々を送る優等生の少女と、ストリートに生きるしかなかった不良少年。二人の孤独な魂は、いつしか互いに引き合ってゆくのだが…。

監督:デレク・ツァン(曾國祥) 脚本:ラム・ウィンサム(林詠琛)、リー・ユアン(李媛)、シュー・イーメン(許伊萌) 撮影:ユー・ジンピン(余靜萍)
出演:チョウ・ドンユイ(周冬雨)、イー・ヤンチェンシー(易烊千璽)、イン・ファン(尹昉)、ホァン・ジュエ(黃覺)、ウー・ユエ(吳越)、ジョウ・イエ(周也)

2019年/中国・香港/中国語/135 分/字幕翻訳:島根磯美/原題:少年的你/英題:BETTER DAYS

提供:クロックワークス、楽天TV/配給:クロックワークス 
公式サイト: https://klockworx-asia.com/betterdays/