日常あたりまえに聞こえている”音”が突然、聞こえなくなる・・・。突如難聴になったドラマーのルーベンが、その現実を受け入れることの難しさに直面し、自分の人生を前に進めるために、ある決断をする。人生の挫折、再生を描きながら、その主人公の人生を疑似体験できる感動作、映画『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』。
主人公ルーベンが直面する状態を、観客がまるで彼になったかのごとく味わえる本作は、本年度アカデミー賞で作品賞・主演男優賞・助演男優賞・脚本賞・編集賞・音響賞の主要6部門にノミネートされ、賞音響賞・編集賞の2部門を受賞している。
イブニング・スタンダード誌のレビューでは「ニコラス・ベッカーの並外れたサウンドデザインに観客は心を奪われる。大ヒット作『ゼロ・グラビティ』(アルフォンソ・キュアロン監督作)や『メッセージ』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作)を手がけたベッカーは、本作でもあらゆる場面で革新をもたらしていて、端的に言えば、こんなにも聴覚で味わう映画は稀だ。」、そして「これは、滅多に出会えない映画だ」と評している。
本作を観た人は、人生を一変する困難に直面してもがく主人公の中に入り込まずにいられない映画の完成度の高さに感動しながらも、一様に「映画館で観たかった!」と整ったサウンドシステム下での鑑賞を望む声をあげている。今回、その熱い思いに応え、急遽待望の劇場公開が決定された。まずは特に音にこだわった上映をしている劇場(東京3館、大阪1館、京都1館)で特別公開、それに続き近日公開で立川シネマシティにて上映される。
音響デザイナー、ニコラス・ベッカーとそのチームが見事に再現する主人公ルーベンを取り巻く音環境は、音にこだわった映画館の音響システムなら一層味わい深いものになる。彼が聴覚ではなく身体的な振動を経験している様子や、全編通して”音”と”静寂”のシンフォニーで描く人生の切なさ・人間の強さ、そして挫折と再生をあたかも自分の体験として味わうことが出来る。
アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた俳優リズ・アーメッドの演技もキャリア最高の演技と絶賛され、同じくアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたポール・レイシーの静かな演技は、本作を現実に根ざした驚くべきドラマに仕立てており、すべての人に共感する道筋を与えている。
映画『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』は、10月1日(金)より公開。
突如難聴になったドラマーのルーベンは、一緒にバンドを組む恋人ルーに難聴者のコミュニティに連れていかれる。難聴であることをハンディとして捉えていなコミュニティの人々と過ごしながらも、その現実を受け入れることの難しさに直面するルーベンは、自分の人生を前に進めるために、ある決断をする・・・。人生の挫折・再生を描きながら、その主人公の人生を疑似体験できる秀逸な感動作。
監督・脚本:ダリウス・マーダー
音楽:ニコラス・ベッカー、エイブラハム・マーダー
出演:リズ・アーメッド、オリヴィア・クック、ポール・レイシー、マチュー・アマルリック、ローレン・リドロフ
配給:カルチャヴィル × Filmarks×GEM Partners
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10月1日(金) 劇場公開