Feb 13, 2025 news

東京・大久保でアイヌ料理店を営む店主のファミリーヒストリーを紐解き、文化の継承やアイデンティティと向き合うドキュメンタリー 映画『そして、アイヌ』

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『ただいま それぞれの居場所』『ケアを紡いで』の大宮浩一監督の最新ドキュメンタリー映画『そして、アイヌ』。この度、本作の本予告映像が公開された。

東京・大久保にある一軒のアイヌ料理店「ハルコㇿ」。アイヌのことばで「食べ物(穀物)・持つ」を指し、「食べ物に困らないように」という願いがこめられて名づけられたその店の店主は宇佐照代さん。アイヌ文化アドバイザーとして若い世代へ舞踊や楽器演奏などの伝承活動も行う照代さんは、小学生のころに生まれ育った釧路を離れ、母と5人きょうだい全員で東京にやってきた。2011年にオープンしたお店には多様なルーツをもつ人びとが国内外から訪れ、味わい、繋がる場となっている。

ハルコㇿの成り立ちには、長いあいだ関東在住アイヌの居場所づくりに奔走していた照代さんの祖母や母の想いがある。2019年にようやく先住民族としてアイヌが法律に明記されたものの、取りまく偏見や差別がなくなったとは言い難い現実がある中、本作は、照代さんの曾祖母から子に至るまでの家族のライフヒストリーを紐解きながら、アイヌと出会った人びと 美術作家・奈良美智、評論家・太田昌国、写真家・宇井眞紀子、朝鮮/韓国民謡奏者・黄秀彦、カムイノミ祭司/縄文造形作家・平田篤史たちの活動を道しるべに、文化の継承とアイデンティティ、開発と多様性、植民地主義と人権といった問いに向き合っていく。

映画『そして、アイヌ』は、2025年3月15日(土)より全国順次公開。

作品情報
映画『そして、アイヌ』

大久保にあるアイヌ料理店「ハルコㇿ」店主で、アイヌ文化アドバイザーの宇佐照代さんを中心に、アイヌのみならず、在日コリアン、被差別部落といった今なお根強い差別や偏見の問題、そして世代などを飛び越え引き継がれていく大切な文化や想いを映し出す。

企画・監督:大宮浩一

出演:宇佐照代、宇井眞紀子、黄秀彦、太田昌国、平田篤史、奈良美智、関根美子、表美智子、ルイノ、HIRO

配給:東風

©大宮映像製作所

2025年3月15日(土) ポレポレ東中野ほか全国順次公開

公式サイト soshite-ainu