Apr 25, 2023 news

アウシュビッツを生き抜き、人権のために闘った女性の壮絶な人生 映画『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』

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オリヴィエ・ダアン監督が歴史に名を遺す世紀の女性を描いた3部作。『エディット・ピアフ 愛の讃歌』『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』に続くラストを飾る、映画『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』の予告映像、日本版ポスタービジュアルが公開された。

オリヴィエ・ダアン監督が今回の主人公に選んだのは、フランスの政治家、シモーヌ・ヴェイユ。アウシュビッツ収容所に送られ、両親と兄を失いながらも生き抜いたシモーヌは、1974年にはカトリック人口が多数を占め男性議員ばかりのフランス国会で、圧倒的な数の反対意見をはねのけ、後に彼女の名前を冠してヴェイユ法と呼ばれる中絶法を勝ち取った。さらに、1979年には女性初の欧州議会議長に選出され、男性が大半を占める理事たちの猛反対にあいながらも「女性の権利委員会」の設置を実現。女性をはじめ“弱者”とされてきた人々の社会的権利の確立に貢献した。

その誇り高い生き方は多くの人々に支持されており、2017年に89歳で生涯を閉じた際には、国中がシモーヌ・ヴェイユ死去のニュース1色に。国葬が執り行われ、キュリー夫人などの偉人たちが眠るパンテオンに5人目の女性として合祀された。

そんなシモーヌの生涯を描いた本作は、公開初週NO.1を獲得後、10週連続トップ10入り。240万人を動員し、2022年フランス国内映画の年間興行成績NO.1の記録を樹立した。

シモーヌを演じるエルザ・ジルベルスタインは、本作のために8kg増量して撮影に臨んだという。その威厳ある演技や、当時を再現した豪華な美術も見どころ。また、シモーヌは、2010年のアカデミー フランセーズの公式セレモニーに、カール・ラガーフェルドが彼女のために特別にデザインしたシャネルのジャケットを着用して登場した。ファッションも愛したシモーヌ・ヴェイユ。本作の衣装にも注目したい。

映画『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』は、7月28日(金)より全国順次ロードショー。

作品情報

映画『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』

1974年パリ、カトリック人口が多数を占め更に男性議員ばかりのフランス国会で、シモーヌ・ヴェイユはレイプによる悲劇や違法な中絶手術の危険性、若いシングルマザーの現状を提示して「喜んで中絶する女性はいません。中絶が悲劇だと確信するには、女性に聞けば十分です」と圧倒的反対意見をはねのけ、後に彼女の名前を冠してヴェイユ法と呼ばれる中絶法を勝ち取った。1979年には女性初の欧州議会議長に選出され、大半が男性である理事たちの猛反対の中で、「女性の権利委員会」の設置を実現。女性だけではなく、移民やエイズ患者、刑務所の囚人など弱き者たちの人権のために闘い、フランス人に最も敬愛された女性政治家。その信念を貫く不屈の意志は、かつてアウシュビッツ収容所に送られ、“死の行進”、両親と兄の死を経て、それでも生き抜いた壮絶な体験に培われたものだった‥‥。

監督・脚本:オリヴィエ・ダアン

出演:エルザ・ジルベルスタイン、レベッカ・マルデール、オリヴィエ・グルメ、エロディ・ブシェーズ

配給:アット エンタテインメント

© 2020 – MARVELOUS PRODUCTIONS – FRANCE 2 CINÉMA – FRANCE 3 CINÉMA

2023年7月28日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、 シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー

公式サイト simonemoviejp.com