Aug 05, 2025 news

板垣李光人、中村倫也が、激戦の地の功績係を務める主人公とその頼れる相棒を演じる 映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』

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終戦80年の節目である今年、映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』が公開される。この度、本作の特報映像とティザービジュアルが公開され、メインキャストを、板垣李光人と中村倫也が務めることが発表された。

本作は太平洋戦争、すでに日本の戦局が悪化していた昭和19年9月15日からはじまった「ペリリュー島の戦い」と、終戦を知らず2年間潜伏し最後まで生き残った34人の兵士たちを描いたアニメ作品。

原作は、かわいらしいタッチでありながら戦争が日常であるという狂気をリアリティをもって描き、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田一義による漫画「ペリリュー ―楽園のゲルニカ―」。

そしてこの度、心優しい漫画家志望の主人公・田丸均を板垣李光人、頼れる相棒・吉敷佳助を中村倫也が演じることが発表された。

主演を務める板垣は、アフレコ前に実際に物語の舞台となったパラオ・ペリリュー島を訪れ、島の各地に点在する戦跡を周った。未だ生々しく残るそれらに、時には言葉を失いながらも当時の若者たちが生き延びようとした痕跡と事実に向き合いアフレコに挑む。

南国の美しい島で相次ぐ戦闘、飢えや渇き、伝染病。家族を想い、故郷を想いながら、若き兵士が次々と命を落としてゆく。そんな壮絶な世界を田丸と吉敷は必至で生き抜こうとする。自決も許されない持久戦、1万人中最後まで生き残ったのは僅か34人だった地獄のような戦場、ペリリュー島で若者たちは何を想い、生きたのか。

【コメント】

板垣李光人
終戦80年という節目の年にこの作品に携わり、田丸均という役に命を吹き込むことができる運命には、非常に大きな意味と責任を感じています。田丸は、遺族に向けて戦場での仲間の最期を記す「功績係」を担っています。自分もいつ死ぬかわからない状況の中、ついさっきまで言葉を交わしていた仲間の最期を綴る残酷さ。そしてそんな残酷な現実を時には、愛する人を待つ家族のために美しく仕立てなければならない。そんな田丸なりの、激しくも繊細な葛藤や感情を大切に描いていきたいです。この作品に携わるにあたって、舞台となったペリリュー島にも伺いました。そこには教科書やテレビ、ネットからは感じることのできない、まさしくここで確かに苛烈な戦いが繰り広げられており、たくさんの方々が様々な想いと共に命を落とされたのだと、強く実感しました。その中には、自分とも歳が近い二十代の若者たちも沢山いたはずです。彼らの青春や人生に想いを馳せると、とても他人事とは思えません。80年前も 、2025年の今も、そしてこれからも。命の尊さは平等でありその尊厳は普遍的であると、そしてそれを我々は自分たちで大切にしていかなければならないのだと、この作品を観て少しでも感じていただけたら嬉しいです。

▼中村倫也
太平洋戦争後の様々な場所で、終戦を知らず、潜伏を続けていた日本兵がいたことを僕は知っていました。しかし原作に触れて、こんなにも生々しくその日々を感じたことはありませんでした。またこれまでの人生で出会ってきた作品の中で、こんなにも「生きてくれ」と強く願った登場人物はいませんでした。知ることから始まる、ということを、僕は知っています。そして学びは、それを肌で感じられた時により深く生まれます。終戦80年。当時を伝えられる人も減ってきている中で、この作品を通して多くの方がペリリュー島の日々を感じてもらうことはとても意義のあることだと思います。戦争という混乱の先に今生きている僕らが感じるべきことは何なのか。ぜひ劇場で、歴史の1日1日を体感してください。

映画『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』は、2025年12月5日(金)より全国公開。

作品情報
映画『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』

太平洋戦争末期の昭和19年、南国の美しい島・ペリリュー島。そこに、21歳の日本兵士・田丸はいた。漫画家志望の田丸は、その才を買われ、特別な任務を命じられる。それは亡くなった仲間の最期の勇姿を遺族に向けて書き記す「功績係」という仕事だった。9月15日、米軍におけるペリリュー島攻撃が始まる。襲いかかるのは4万人以上の米軍の精鋭たち。対する日本軍は1万人。繰り返される砲爆撃に鳴りやまない銃声、脳裏にこびりついて離れない兵士たちの悲痛な叫び。隣にいた仲間が一瞬で亡くなり、いつ死ぬかわからない極限状況の中で耐えがたい飢えや渇き、伝染病にも襲われる。日本軍は次第に追い詰められ、玉砕すらも禁じられ、苦し紛れの時間稼ぎで満身創痍のまま持久戦を強いられてゆく。田丸は仲間の死を、時に嘘を交えて美談に仕立てる。正しいこと、それが何か分からないまま‥‥。そんな彼の支えとなったのは、同期ながら頼れる上等兵・吉敷だった。2人は共に励ましあい、苦悩を分かち合いながら、特別な絆を育んでいく。一人一人それぞれに生活があり、家族がいた。誰一人、死にたくなどなかった。ただ、愛する者たちの元へ帰りたかった。最後まで生き残った日本兵はわずか34人。過酷で残酷な世界でなんとか懸命に生きようとした田丸と吉敷。若き兵士2人が狂気の戦場で見たものとは。

監督:久慈悟郎

原作:原作:武田一義「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」(白泉社・ヤングアニマルコミックス)

声の出演:板垣李光人、中村倫也、天野宏郷、藤井雄太、茂木たかまさ、三上瑛士

配給:東映

©武田一義・白泉社/2025「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」製作委員会

2025年12月5日(金) 全国公開

公式サイト peleliu-movie